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2026.10.17 07:06

AI時代のオムニチャネル経営、それでも変わらない「責任」の本質

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私が2008年に睡眠関連製品を立ち上げたとき、ウェルネスにおける睡眠の役割は、今日のように広く社会的な議論の対象にはなっていなかった。手本となるようなものは何もなかった。理想的な顧客は誰か、彼らが解決しようとしている問題は何か、そしてどこで、どのように彼らにアプローチすべきかを、ゼロから学んでいく必要があった。

小売パートナーは流通網を提供してくれたが、同時に顧客と我々との間に距離を生じさせた。売上は見えても、なぜその顧客が我々を選んだのか、どんな疑問が購入を妨げたのか、何がリピート購入につながるのかを十分に把握できないことが多かった。2013年、我々は当時としては思い切った決断で、D2C(消費者直販)へと方針転換した。当時、EC(電子商取引)は米国の小売売上高全体のわずか5.5%に過ぎなかったが、小売全体をはるかに上回る速度で成長していた。

この方針転換は、単にオンラインで認知を獲得することが目的ではなかった。顧客との関係性を自ら所有する「権利」を得るための取り組みだった。それまで外部に委託していた、あるいは一部しか制御できていなかった能力を自ら構築する必要があった。メッセージを明確にし、サービスを向上させ、顧客が戻ってくる理由を創り出すこと。それこそがD2Cの本質的な仕事だった。あらゆる顧客接点を、ひとつにつながった顧客ジャーニーの一部として捉えることが求められたのだ。

この教訓は、今まさに重要な意味を持つように感じる。AI(人工知能)と自動化は、少人数のチームに創造・テスト・最適化を行う前例のない力を与えている。しかし、活動量を増やすだけでは、意図ある顧客ジャーニーは生まれない。明確なオーナーシップがなければ、自動化はミスアライメントを拡大させてしまう。広告を増やせば、間違った顧客を間違ったランディングページへ誘導してしまう可能性がある。メールを増やせば、ノイズが増えるだけだ。エージェントを増やせば、誰も責任を持たない例外ケースが増えてしまう。

顧客が体験しているのは、企業のテクノロジースタックではない。顧客が体験するのはブランドであり、約束であり、理想的にはひとつのジャーニーである。だからこそ、AIのスピードや一見した普及度を、リーダーシップの代替物と取り違えてはならない。プラットフォームは、チームが会議を終える前に、広告、オーディエンスセグメント、トリガー、投稿を生成できる。しかし、それらの判断が古いオファー、不完全なオーディエンスロジック、あるいは顧客理解の不足に基づいているなら、量は進捗に見えても、実際にはノイズでしかない。

これは経営リスクの問題でもある。米国国立標準技術研究所(NIST)のAIリスクマネジメントフレームワークは、AIシステムの設計・開発・利用・評価において、信頼性に関する考慮事項を組み込む組織の能力を高めることを目的としている。言い換えれば、責任とは一度の承認プロセスで済ませられるものではなく、事業運営の一部として継続的に組み込まれなければならないのだ。

これは、経営者がエンジニアになる必要があるという意味ではない。しかし、技術レイヤーが複雑に感じられるからといって、オーナーシップを外部に委ねることはできない。経営者は、ワークフローが何を意図しているのか、どのようなデータを使っているのか、誰が変更できるのか、どの意思決定に人間の判断が必要なのか、例外はどのようにエスカレーションされるのか、コストはいくらか、そしていつ運用を停止すべきかを理解する必要がある。「複雑であること」は、「他人の責任」と同じではない。

ここで重要になるのが「信頼し、かつ検証する(trust-and-verify)」というマインドセットだ。マッキンゼー・アンド・カンパニーのリーダーたちは、自らのワークフローにエージェントを活用する経営者は、組織全体のガードレール、基準、明確なライフサイクル管理に支えられつつも、それらエージェントに対する責任を持つべきだと主張している。同社の関連ガイダンスでは、マネジメント上の含意も同様に明確に示されている。すなわちリーダーは、マネジャーがAI生成アウトプットの正確性と関連性を評価し、リスクの所在を特定し、エスカレーションの経路を確立し、人間の判断が最優先されるべき領域を決定する、という期待値を設定できる、ということだ。

顧客は依然として、ブランドとのつながりを、そして多くの場合、その背後にいる経営者とのつながりを求めている。テクノロジーは、利益率を守り、顧客ジャーニーをマッピングし、信頼を獲得するという必要性を代替するものではない。それは単に、これらの責任を遂行する――あるいは怠る――速度を変えるだけだ。クリックは有用なシグナルではあるが、物語のすべてではない。測定においては、キャンペーンやチャネルが増分的な事業成果を生み出したかどうかも問う必要がある。それこそがインクリメンタリティテストが答えようとしている問いだ。

そのため、チームは自動化とツールを定期的に――少なくとも四半期ごとに――レビューすべきだ。問いはシンプルだ。このワークフローは今も顧客と事業に貢献しているか。基盤となるデータは今も信頼できるか。明確なオーナーがそのパフォーマンスを把握しているか。顧客への影響、コスト、リスクは依然として許容範囲内か。もし答えが「ノー」であれば、再構成するか、あるいは停止する規律を我々は持っているか。

AIの世界は急速に動いており、前四半期に機能したツールが、今四半期にも適切なツールであるとは限らない。長期契約や硬直的なプラットフォームは、説明責任を容易にするどころか難しくする場合、誤った安心感を生む可能性がある。業績の振るわない従業員を、成果を見直したり変更したりする方法もないまま重要な役割に置き続ける企業はない。自動化されたシステムにも、同じ規律が必要である。

AIは、企業の実行方法を変え続けるだろう。しかし、顧客が期待するもの――一貫した体験、信頼できる約束、そして問題が起きたときに責任を取る企業――は変わらない。この仕事には依然として、気概、集中力、判断力、そしてマネジメントが必要だ。テクノロジーは実行を加速させることができる。しかし、何が重要かを決めること、そして誤った判断の結果に対して責任を持つことはできない。

(forbes.com 原文)

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