働き方

2026.10.17 06:41

「希望のギャップ」——従業員エンゲージメントの数値が上がらない本当の理由

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「希望のギャップ」——従業員エンゲージメントの数値が上がらない本当の理由

毎年、数多くの企業が同じ「儀式」を繰り返している。人事部門が年次エンゲージメント調査を実施する。スコアは横ばい、あるいは悪化して戻ってくる。経営陣はタスクフォースを招集する。表彰制度、柔軟な働き方制度、ウェルネス手当、オンボーディングの改善など、新たな施策が打ち出される。そして1年後、スコアはほぼ変わらないままだ。

筆者はほぼあらゆる業界の組織でこのサイクルが繰り返されるのを見てきた。そして、この問題を解決しようとするリーダーたちと500回を超える対話を重ねた末に、初めて聞く人をたいてい落ち着かなくさせる結論に至った。施策が失敗しているのは、それが間違った施策だからではない。実際の病巣にまったく手をつけないまま、症状だけを治療しているからにほかならない。

その病巣こそ、筆者が「希望のギャップ(Hope Gap)」と呼ぶものだ。組織が自身について語っているストーリーと、そこで働く人々が実際に信じているストーリーとの間に存在する隔たりである。このギャップを明確に埋めない限り、エンゲージメントの数値を動かすために他に何をしても、長続きすることはない。

症状は原因ではない

エンゲージメントの低さ、静かな退職(クワイエット・クイッティング)、離職率の急増、生産性の伸び悩み——経営陣はこれら一つひとつを、個別の対処が必要な独立した問題として扱いがちだ。しかし筆者の経験上、これらはほぼ例外なく、同じ根本的な状態から派生した現象にすぎない。それは、「信じることなしに実行している人々」の存在だ。

この言葉が実際に何を意味しているか考えてみてほしい。明らかにやる気を失っている人のことではない。そうした人物は見つけやすく、マネジメントも容易だ。ここで言うのは、依然として優れた成果を上げ、締め切りを守り、会議で適切な発言をしながらも、なぜそれが重要なのかという根本的なストーリーを静かに信じなくなっている人のことだ。そのような人物は、どんなダッシュボード上でも警告のサインとして表れない。最終的に表れるのは退職届としてであり、あるいは、かつてその人を特別たらしめていた創造的なリスクテイキングや自発的な努力の緩やかな侵食としてだ。

多くのエンゲージメント改善策が効いていないように感じられる理由はここにある。目に見える行動を対象にしていて、その下にある目に見えない信念を対象にしていないのだ。表彰制度は、人に一時的に評価されていると感じさせることはできるが、ミッションを信じさせることはできない。ウェルネス手当はストレスを軽減できるが、確信を取り戻すことはできない。実際に多額の費用を投じても、重要な数値にほとんど変化が見られないことがある。感染症がその下で手つかずのまま進行しているのに、熱だけを下げようとしてきたからだ。

ギャップはどこに存在するのか

希望のギャップは同時に3つの場所に存在する傾向があり、多くの組織はそのうちの1つにしか対処していない。1つ目は組織のストーリー自体の中だ。掲げられたミッションは真実であり、精査に耐えうるものだろうか。2つ目はマネージャー層だ。チームにストーリーを伝える当本人が、それを信じているだろうか。そして3つ目は個人だ。従業員一人ひとりが、自らの日々の業務から、自分にとって本当に重要な何かへとまっすぐな線を引くことができるだろうか。

この3つのうち1つでも欠ければ、信念は定着しない。自ら信じていないマネージャーが語る素晴らしいミッションステートメントは、空虚に響くだけだ。実態とそぐわないミッションを心から受け入れているマネージャーが伝えたとしても、最終的にチームはその不誠実さを見破る。ギャップは、ストーリー自体から始めて、これら3つのレベルすべてで順番に埋めなければならない。

なぜリーダーは間違った問いを立てるのか

組織が行き詰まる理由の一部は、既存の測定ツールがこのギャップを見つけるようには設計されていないことにある。年次のエンゲージメント調査では、人々が評価されていると感じているか、この会社を働く場所として勧めたいか、仕事をするためのリソースがあるか、といったことを尋ねる。これらは妥当な質問だが、信念を直接浮かび上がらせることはほとんどない。

筆者はむしろ、組織には次のような問いを投げかけてほしいと考える。「この会社がどこへ向かっているのかについて、経営陣が語っている物語を信じているか」。あるいは、「自分の仕事がなぜ重要なのかを1文で説明しなければならないとしたら、できるか」。こうした問いは、希望のギャップから3段階離れた症状を測るのではなく、そのギャップそのものをまっすぐに捉える。

正しい順序でギャップを埋める

順序は、多くの経営チームが考える以上に重要である。まず組織のストーリーから始める。真実であることを確認し、精査に耐えられることを確認し、現時点ではまだ信じるに値しないのであれば、そのことを率直に認める。次に、マネージャーに対して、ただ読み上げる台本ではなく、彼ら自身がそれを信じるための理由を与える。チームレベルのエンゲージメントが本当に動くのは、その後である。なぜなら、その時点で各人に届くストーリーは、それを実際に信じている人物を通過しているからだ。

この順序をスキップし、ストーリー自体がまだ曖昧であったり、それを伝えるマネージャーが確信を持てていなかったりする段階でチームレベルの特典から始めると、どうなるか。それは多くの企業が直面している結果そのものだ。再び横ばいの調査結果が出、新たなタスクフォースが結成され、また1年、間違った問題を非常に真面目に解決しようとし続けることになる。信念が動かない限り、スコアが動くことはない。これは単にモチベーションを高めるための標語ではない。現在得られているデータに鑑みれば、これはもはや運用上の指示に近いものだ。

(forbes.com 原文)

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