AI

2026.10.16 13:06

グーグル新AI「Gemini 4 Argon」公開、11月末までの限定割引で定着を狙う

Photo by Samuel Boivin/NurPhoto via Getty Images

Photo by Samuel Boivin/NurPhoto via Getty Images

グーグルは米国時間2026年10月13日、人工知能(AI)モデル「Gemini 4 Argon」を一般公開した。9月30日の発表から13日間は、事前審査を通過した少数のサイバーセキュリティー分野の提携先にだけ提供していた。公開対象は、外部のソフトウェアからAIを利用するための「Gemini API」の有料プランを使う開発者と法人顧客へと拡大した。プログラミング用の開発環境「Antigravity」では、グーグルAI Ultra会員も利用可能になった。Geminiアプリとグーグル検索の「AIモード」では、UltraとProの会員に提供される。

注:日本国内の利用料金 2026年10月時点のグーグル公式料金は、Google AI Proが月額2900円、Google AI Ultra 5xが月額1万4500円、Google AI Ultra 20xが月額3万2000円。いずれもGeminiアプリなどの有料プラン料金であり、後述するGemini APIのトークン使用量に応じた料金とは別である。料金は日本向け公式プラン案内に基づく。

AIの性能を比べる試験結果以上に、テクノロジー製品の販売に携わる人々が注目すべきなのは売り出し方だ。グーグルは限定公開で期待を高め、価格に期限を設け、空き缶を捨てる四足歩行ロボットの実演で性能を示した。さらに、グーグルの最高経営責任者(CEO)自らが安全性を訴えた。

先行公開を限定し、「いつ使えるのか」という関心を生み出す

グーグル・ディープマインドは9月30日にArgonを発表したが、当初は同社のサイバーセキュリティー施策「Fairwind Program」に参加する防御担当者だけに提供した。参加者とグーグル社内のチームには、サイバーセキュリティー関連の安全制限を外した版を渡した。グーグルは米政府による公開前の任意審査に参加していると説明し、一般公開日は明らかにしなかった。発表前日の9月29日には、グーグルCEOのスンダー・ピチャイを含む複数のテクノロジー企業トップが、ホワイトハウスで自主的なAI安全協定に署名していた。

一般公開までの約2週間、Argonは実際に使える製品というより、性能の主張や先行利用者の体験談を通じて話題になった。「いつ使えるようになるのか」という疑問に答える第三者の解説も相次いだ。グーグルのAPI一覧にArgonが追加されたかを確認する追跡ページなど、公開日を知らせるサイトも複数登場した。通常なら広告費を投じて生み出す検索需要を、利用者を制限することで呼び起こした格好だ。

次ページ > 2026年11月30日までの割引が導入を促し、他社への乗り換えを難しくする

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事