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2026.10.15 07:00

金と銀価格が急落、米インフレ指標の上振れで「利上げ観測」強まる

Matt Hunt/NurPhoto via Getty Images

Matt Hunt/NurPhoto via Getty Images

米国時間10月14日早朝、米国のインフレ指標が市場予想を上回ったことを受けて貴金属価格が急落した。米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げの確率が高まったとの見方から、金(ゴールド)と銀はいずれも約2カ月半ぶりの安値水準に迫っている。

米東部夏時間午前10時時点で金先物価格は約1.6%安の4111ドル、金スポット価格は約1.5%安の4093.84ドルまで下落した。

銀の下落はさらに顕著で、同時点で銀先物価格は約5.2%安の56.42ドル、銀スポット価格は約5.3%安の56.28ドルで推移している。

銀は7月下旬以来の安値を記録した。金に関しても、先週一時的に先物価格が4100ドルを割り込んだ場面を除けば約2カ月半ぶりの安値圏で推移している。

サクソバンクの商品戦略責任者であるオーレ・S・ハンセンは14日早朝、インフレ率の上昇を受けて貴金属市場に「下押し圧力がかかっている」と指摘し、「FRBが早ければ10月28日の会合で利上げに踏み切るとの観測が強まった」と述べた。

現在の米ドル高も貴金属価格にとっては下落要因だ。ドルは14日に0.7%近く上昇し、約1年半ぶりの高値圏で推移している。

米労働統計局が発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.6%上昇、前年同月比では市場予想の3.6%を上回る3.7%の上昇となり、インフレの再加速が鮮明となった。食品とエネルギーを除くコアCPIも前月比0.3%上昇、前年同月比で2.6%上昇となり、それぞれ市場予想(0.2%上昇、2.5%上昇)を上回った。CPIを押し上げた主な要因はエネルギー価格で、なかでもガソリン価格は9月に前月比9.1%急騰し、過去1年間では34.2%の上昇となった。

CMEグループのFedWatchツールによると、28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが行われる確率は14日午前の時点で53.7%に達した。同日早朝にインフレ指標が発表されたことで利上げ確率は急上昇している。ロイター通信によると、指標発表前の段階では10月の利上げ確率はわずか22%にとどまっていた。ハンセンは、会合が中間選挙の直前に開かれることや「金融政策をめぐる政治的な敏感さ」を考慮すると、10月の利上げは「大きな物議を醸すだろう」と述べた。しかしその一方で、FRBは「インフレ抑制に対する信認を守ることと、政治介入だという批判を避けることの間で、いっそう板挟みになる可能性がある」とも述べている。

FRBのケビン・ウォーシュ議長は16日、国際通貨基金(IMF)と世界銀行がタイのバンコクで主催する会合に出席し、IMFのクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事と対談する予定だ。

現在の金と銀の価格は、ともに過去最高値を記録した今年1月の水準を大きく下回っている。当時は米国の利下げやテクノロジー産業からの金属需要、さらには地政学的な緊張の高まりといった要因に押し上げられ、銀は120ドルを突破し、金も史上最高値となる5600ドルまで急騰していた。

(forbes.com原文)

翻訳=江津拓哉

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