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2026.10.20 15:00

AI浸透で新たに生まれる役割、「人員代替」を乗り切るためのヒント

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誰に話を聞いても、AIによる人員代替や業務の置き換えが起きることは明白だ。AIが飛躍的に進歩している今、日米をはじめとする世界のビジネスパーソンは、この変化にいかに対処すべきか模索している。

ロボットや実体のないAIエージェントがこれほど多くのことをこなせる状況で、人間はどうやって存在意義を維持すればよいのだろうか。人間ならではの強みや参入障壁(モート)とは何なのだろうか。「実体験」だとする声もあるが、それは一体何を意味するのだろうか。

9月に米カリフォルニア州マウンテンビューで開催されたサミット「The Next Endeavor」でのインタビューコーナーの一部内容を紹介したい。(筆者はImagination in Actionを通じ、こうしたイベントの開催に携わっている)。このコーナーではローラ・シャクトとグレッグ・テシマレが今後の展望について語った。シャクトはデロイト トーマツに所属している。テシマレは、シスコシステムズ(Cisco)の人事部門(ピープル・オーガニゼーション)で人員計画や組織・労働力の変革を担当している。

「あらゆる仕事が変わっていくはず」とテシマレは冒頭語った。「実際、あらゆる仕事がすでに変わりつつある。そして、自分が担っている役割をまだ適応させていないのであれば、取り残されるリスクがあると思う。現在すでに利用できるツールやテクノロジーの中には、私たちがより賢く働き、効率を高め、もっと良い成果を上げるのに役立つものがある」

数字で見る変化

テシマレは、職務内容の92%が「中程度から高度の変革」を経験する一方、ほぼ100%の職務が、「新興テクノロジーによって何らかの形で拡張されるか影響を受ける」ことを示す研究について語った。こうした意味合いにおいて、人々は職務の根幹をなすものが何なのかを知りたがっていると、テシマレは指摘した。誰もが利用できるようになった知能やAIツールは、人間が優越しているという感覚に疑問を投げかけ、不確実性への恐れや不安、疑念といった心理的抵抗を引き起こしていると主張する。

エージェント

「私たちは今、人間の仕事の多くを処理できるAIエージェントを構築している」とテシマレは語った。「真の価値は戦略コンサルティングへと移行しつつあり、リーダーはエージェントを使って独自の計画を策定できる。こうしたエージェントは、データやインサイトを通じてリーダーを導き、提言を生成し、意思決定を支援する。さらには組織全体で連携・調整を行い、人材の配置を支援し、適切なスキルや能力を最も必要とされる場所に投入することもできる」

その根本的な価値の一部は、規模を拡大するためにAIエージェント同士が協働やタスクの割り振り、意見交換を行う方法にあるとテシマレは指摘する。これは共有プラットフォームHugging Face(ハギングフェイス)で見られたものであり、今後重要な要素になるだろう。

ユースケースではなくワークフローに焦点を

テシマレはまた、AIエージェントがより汎用的なスキルセットへと進化している一方で、経営幹部はいまだにユースケースを列挙することに注意を向けている場合があると説明した。また、「チームの概念が変わりつつある」とテシマレは付け加えた。「チームは動的で、デジタル、そして人間とAIエージェントが共有されたワークフローの中で協働するハイブリッドな形態へと変化している。人間は引き続きプロセスに関与するか、プロセスを監督したりして、エージェントを指導・管理・指揮する役割を担うことになるかもしれない」

テシマレの哲学的な見解は次の通りだ。「これは、仕事に対する考え方の根本的な転換を表している。個々のユースケースをそれぞれ切り離して見るのではなく、ソリューションやシステム、成果について包括的に考える必要がある。焦点は、組織が達成しようとしている価値を提供するために、人材やAIエージェント、スキル、能力を適切に組み合わせて調整することへと移る」

次ページ > AIが発達しつつある今、なぜエントリーレベルの職が10%増えているのか?

翻訳=溝口慈子

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