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2026.10.15 11:30

ウクライナが訴え、マスクのスペースXが軍用版スターリンクに速度制限──前線のドローン作戦に支障

Photo by Win McNamee/Getty Images

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ウクライナ当局者は米国時間2026年10月14日、イーロン・マスク率いるスペースXが衛星インターネットサービス「スターリンク」の軍事利用を事前通告なしに制限したと明らかにした。対象は通信データの転送速度ではなく、端末を搭載したドローンなどの移動速度だ。ウクライナ軍では一部のドローン作戦が中止され、通信が途切れる事態も起きている。ドナルド・トランプ米大統領の「エネルギー停戦」宣言を巡り、米国とウクライナの緊張が高まる時期と重なった。

ドローンの飛行速度に応じて衛星通信を制限、作戦にも支障

ウクライナのヴォロディーミル・ゼレンスキー大統領の顧問セルヒー・ベスクレストノフは、テレグラムへの投稿で制限の内容を説明した。ウクライナ軍が利用するスターリンクの軍用版「スターシールド」で、端末の移動速度に時速約161キロ(100マイル)の上限が設けられたという。端末を搭載したドローンが上限を超える速度で飛行すると、衛星通信が制限される。

ベスクレストノフによると、スペースXは制限の導入を事前に通知しておらず、ウクライナ軍の「複数の任務に支障」が生じた。

上限以下の飛行速度でも通信が途切れ、制限理由も公表されず

ロイター通信によると、制限の影響でウクライナ軍は一部のドローン作戦を中止せざるを得なくなった。ドローンが時速約110~120キロ(68~75マイル)で飛行している場合にも、通信が最長20秒間途切れることがあるという。新たな上限を下回る飛行速度でも、通信が切れる事態が起きている。

スペースXもマスクも、制限を導入した理由については公に説明していない。ベスクレストノフは、今回の措置は「偶然」ではなく、「現在の政治情勢」と関係している可能性が高いと主張している。

ポーランド外相がマスクを批判、政府は年間約79億円を負担

ポーランドのラドスワフ・シコルスキ外相は、Xへの投稿でマスクを批判した。「イーロン・マスクさん、あなたほどの大物が、また自社製品を政治的な駆け引きに利用しているのですか。欧州の顧客として、我々はあなたを注視しています」。

シコルスキは2025年、ポーランドのデジタル化省がウクライナ向けスターリンクの費用として、年間約5000万ドル(約79億円)を支払っていると説明していた。当時、マスクがウクライナのスターリンク利用を遮断すると脅したことを巡り、両者は対立していた。

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