フランスの捜査当局は、国内の数百カ所のスーパーマーケットでハッカーが冷蔵庫の温度を華氏120度(摂氏約49度)以上に上昇させた「前例のない」サイバー攻撃について捜査を進めている。この攻撃によって食品が腐敗し、被害を受けた店舗には「数百万ユーロ」(数億円)規模の損失が生じる可能性があるという。
犯行声明なく仏当局が困惑、大手スーパー数百店に被害
ロイター通信が関係者の話として伝えたところによると、フランスの国家サイバーセキュリティ庁がこの攻撃を調査しているものの、これまでのところ犯行声明を出したハッカーはおらず、捜査は難航している。
現地時間10月11日に発生したこの攻撃は、Carrefour、Monoprix、Intermarche、Cooperative Uといった複数の大手スーパーマーケット・グループの計数百店舗に影響を及ぼした。
被害を受けた冷蔵庫には、いずれもデンマークの企業Danfossが開発したソフトウェアが使用されていた。同社は12日、影響を受けた機器の多くが「耐用年数を迎えており、もはやソフトウェアやセキュリティのアップデートを受けられない状態にあった」と説明し、ソフトウェアを最新の状態に保つよう各スーパーマーケットに助言したという。
パリ検察も捜査、英元高官は「最も奇妙なサイバー事案の1つ」
フィナンシャル・タイムズによれば、パリ検察庁のサイバー犯罪部門もこの攻撃に関する捜査を開始した。
英国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)の元トップであるキアラン・マーティンはフィナンシャル・タイムズに対し、今回の攻撃はこれまでに見たなかで「最も奇妙なサイバー事案の1つだ」と語っている。



