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AI

2026.10.25 14:00

「AI意思決定モデル」群雄割拠、OpenAIやクラウドフレアなどJev以降20モデルが登場

Koshiro K - stock.adobe.com

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2026年9月に登場したTypeSafeのAIモデル「Jev」は、多くの大規模言語モデル(LLM)が想定していなかった用途で注目を集めた。会話文を長々と生成する代わりに、ソフトウェアが必要とする判断を直接返す機能だ。OpenAI、マイクロソフト、クラウドフレア、パープレキシティ(Perplexity)に加え、小規模な開発企業も競合製品を投入し、無料で利用できるモデルも登場した。

会話文を生成せず確率を返す「意思決定AI」の仕組み

独立系の開発者は、学習済みの重みを公開する「オープンウェイト」型モデルも提供している。自社のコンピューターで動かせるものもあり、意思決定に特化したAIは従来のLLMとは異なる技術分野として成長し始めた。

複数の作業を自律的に進めるAIエージェントは、日々多くの判断を繰り返す。次にどのツールを使うか、顧客の苦情を上位担当者へ引き継ぐか、取引に不審な点があるか。多くの場合、高価なLLMに詳しい説明文を生成させる必要はない。求められるのは、できれば1000分の1秒単位で返される信頼性の高い答えだ。

開発者が比較すべきなのは、判断の正確さ、費用、そしてモデルの運用場所やデータを管理できる度合いである。商用API、公開モデル、無料サービスが同じ用途を巡って競争し、数週間で選択肢は大きく広がった。

従来型のLLMが文章をトークンと呼ばれる細かな単位ごとに生成するのに対し、意思決定モデルは異なる処理を行う。アプリケーションの動作状況と、回答形式を指定した質問を受け取り、判断結果とその確率を決まった形式で返す。例えば、指定された候補からの選択、利用者が定めた段階による採点、0~1の確率を伴う「はい・いいえ」の判定だ。最後の形式は「noul」と呼ばれる。

開発者は、説明文の生成を待たずに候補を選ばせたり、条件を満たすか判定させたり、点数を付けさせたりできる。目的は、ソフトウェア内部で何度も発生する判断の計算負荷を減らすことにある。

Jevは先行導入と大量のリクエストで優位に立つ

TypeSafeが2026年9月に投入したJevは、市場に先駆けて登場した意思決定モデルだ。TypeSafeは、Jevが属する分野を「System Oneモデル」と呼んでいる。Jevはインターネット経由で使うホスト型APIとして提供される。入力100万トークン当たりの料金は0.042ドルからだ。出力トークンへの課金はないため、小さな判断を大量に処理する用途では、汎用の大規模モデルを使う費用が膨らむのを抑えられる。

TypeSafeは2026年10月14日、改良版のJev 1.14.0を発表した。多言語への対応改善を狙い、画像を使った判断、画像内の対象位置を囲む領域の出力、より長い情報の入力を試験的に開放した。試験機能は専用の設定を有効にして使うもので、同社は業務システムでの本格利用にはまだ適さないと説明している。

利用実績でもJevは先行している。複数のAIモデルをAPI経由で利用できるサービス「OpenRouter」の集計では、2026年10月12日から18日までの7日間に、Jev 1.13が約9億8000万件のリクエストを処理して首位となった。新しいJev 1.14も約1億4200万件で2位に入った。これはOpenRouter経由の利用件数であり、他の経路まで含む累計利用件数ではない。

Jev以外にも、クラウド経由で使うAPIや、自社の機器で動かせるオープンウェイト型モデルがそろってきた。機密性の高い業務データを外部に送れない企業も、専用モデルを自社のシステムで運用する方法を選べる。

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