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Vladimir Kovalchuk / shutterstock

FRB(連邦準備制度理事会)12月16日に実施した利上げは、新興国市場にとって重要なテストとなる。将来的にはさらなる混乱が起こりうる懸念もあるが、FRBの決定は低いコモディティ価格に積もりゆく負債、そして経済の減速にあえぐ新興国市場が一息つける機会であると考える投資家もいる。

「基本的に、高い利率は新興国市場にとってはチャレンジだ。しかし、それはすでに価格におりこまれている」とUBSの新興国市場戦略責任者のジェフリー・デニス氏は話す。新興国市場は9月までの3ヶ月で20%以上下落した。

「アセットクラス全体として、投げ売り市場のように見える」と同氏は言う。FRBの発表をうけ、16日のiシェアーズ ETFは東海岸時間の午後3時30分に1.9%上昇した

2015年、投資家らは新興国市場から記録的な速度で資金を引き上げた。国際金融協会(IIF)によると、2015年、投資家らは約5000億ドルを新興国市場から引き上げている。

これは1988年以来最大の流出量だ。FRBの金融政策の引き締めはドル建て社債にプレッシャーをかけ、米ドルをさらに強める。しかしFRBが「フェデラルファンド金利の緩やかな上昇」という点を強調した発表は、新興国市場に束の間の休息を与えている。

「うわさで売って事実で買え、というサインかもしれない。アセットクラスから相当の突出をしているが、心配はふくれあがっている」とT.ロウ・プライスのポートフォリオ・スペシャリストのチャック・クヌーセン氏は述べる。

これまで新興国市場はFRBの利上げを比較的うまく切り抜けてきた。利上げは米国の強い経済のシグナルとなるからだ。クヌーセン氏は半年ほどで、新興国市場経済は底を打つと考えている。
「いったん最初の利上げを切りぬければ、5年か6年で再びアセットクラスが良くなる機会があるだろう」。

UBSのデニス氏も同様の考えをもち「2016年の新興国市場には期待している。過去5年で企業収益が崩れたが、市場のサイクルを考えると、やや良い見通しだと考えている」

しかし、新興国はまだ強い逆風にさらされている。
「FRBの利上げのタイミングは最良であったわけではない」とウィルミントン・トラストのトニー・ロス氏は述べる。同氏の考えでは、コモディティ価格が現在のように下降すれば、新興国市場の苦しみは続く。またハイイールド債市場で人気があったことが、新興国債券にプレッシャーをかけているという。

「月曜の朝目覚めたときには、FRBが動かないのではと心配していた」

一方でUBSのデニス氏は、収益構造にさらなる改善がない限り新興国市場には買いのチャンスがないかもしれない、と長期的投資家らに警告する。

「利上げに振り回されるのではなく、投資家としてすべきことに立ち返ろう」とデニス氏は言う。

編集=上田裕資

 

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