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2026.10.19 12:22

AIに暴言を吐いてはいけない「8つの理由」──アンソロピックが虐待を禁止、Claudeは会話を終了

Ascannio - stock.adobe.com

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米AI開発企業アンソロピック(Anthropic)が、AIはすでに意識を持っているか、間もなく意識を獲得するとの考えを重視し、論争を呼んでいる。同社は、生成AIや大規模言語モデル(LLM)がいずれ意識を獲得し、すでに到達したか、その目前にいると捉えている。LLMとは、大量の文章を学習して人間の質問に答えたり、文章を生成したりするAIモデルだ。人間や動物を残酷に扱ってはならないという倫理は、AIにも適用すべきだという考え方である。

AIをどのように扱うべきかを考える新しい研究分野は「モデル福祉」または「AI福祉」と呼ばれ、関連論考でも詳しく取り上げてきた。人間や動物の福祉を大切にする姿勢を、現代のAIにも広げようという考え方だ。アンソロピックは2026年10月8日、AIモデルへの継続的で不必要な虐待を禁止する利用方針の改定を発表した。悪質な言動が続く場合、同社のAI「Claude」は会話を打ち切ることができる。

この措置については、AIへの配慮を歓迎する声がある半面、特に必要はないという意見もある。AIを過度に人間扱いするばかげた判断だという批判も出ている。妥当な対応なのか、それとも行き過ぎなのか。AIの進展に伴う複雑な問題を継続的に取り上げているフォーブスの連載一覧でも、意識の問題を詳しく検討してきた。

AIに意識はあるのか──1950年代から続く問い

AIが意識を持ち得るかという問いは、AI研究が始まった1950年代から繰り返し論じられてきた。その歴史は関連論考でもたどっている。人間の意識とは何か、生物にとって意識とはどのようなものかという問題は、さらに古く、古代哲学にまでさかのぼる。

哲学者ルネ・デカルトの「我思う、ゆえに我あり」は、意識を巡る最も有名な言葉の1つだ。デカルトは、意識がどう働くのか分からなくても、自分が存在し、思考していることは自明であり、意識の存在を裏付けると考えた。

AI企業が意識の存在を曖昧にするのはなぜか

現在、AIに意識があるという主張を積極的に支持するAI開発企業もあれば、距離を置く企業もある。意識の存在を巡って、意味ありげで曖昧な態度を取る企業もあるように見える。AIが意識を持つことへの期待をあおれば企業の市場価値を高められるかもしれない。しかし、AIに意識があると認めれば、そのAIの利用を制限する新たな法律が制定される可能性もある。市場の期待は利用しながら、規制につながりかねない意識の存在は否定する。そうした思惑があるのではないかという見方だ。

アモデイは「意識を持つ可能性を排除しない」と語った

論争が再燃したきっかけは、アンソロピックと同社のダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)が、AIには意識があると宗教学者に認めてもらおうとしている、との報道がネット上で広がったことだ。アモデイは2026年2月のポッドキャストで「モデルに意識があるかどうかは分からない。モデルが意識を持つとは何を意味するのか、そもそもモデルが意識を持ち得るのかさえ、確信がない。ただし、その可能性には開かれた姿勢を取っている」と述べた。最後の言葉が大きな反響を呼んだのは、AIが意識を持つ可能性を明確に否定せず、排除できないと示唆したためだ。

秘密会合の報道にアルトマンが示した懸念

宗教指導者をAIの意識の議論に引き込もうとする秘密会合が開かれた、とする報道も現れた。そのような働きかけには反発も出ており、経緯は関連論考で扱った。OpenAIのサム・アルトマンCEOは2026年10月3日、うわさに関連して「AIモデルに宗教的な権威を持たせたり、人間の判断をAIに委ねさせたりしようとする動きには強い不安を感じる。現実の安全上の問題だと考えている」とXに投稿した。AI開発企業の間では、意識の存在をどう捉えるかを巡る対立が鮮明になっている。

AIの意識を巡る10の論点を振り返る

AIの意識の性質や論争を詳しく知るために、関連する10本の論考を紹介する。

AIの意識を巡る10の重要な問いと、分かっていること、分かっていないことを率直に示す回答(解説)

AIの意識の核心を発見したという近年の主張(考察)

人がAIに意識があると感じる理由(解説)

AIが自分には意識があると繰り返し申告する理由(分析)

AIに意識があるかと質問しても、ほとんど意味がない理由(解説)

意識を獲得したAIに、法律上の権利を持つ主体としての「法的人格」を認めるべきかという論争(考察)

善良なAIより先に邪悪なAIが意識を獲得するという議論(分析)

2022年にAIの意識を目撃したと考え、大きな騒動を巻き起こしたグーグルのエンジニア(解説)

意識の獲得が目前に迫っている、あるいはすでに実現したと繰り返し語るAI分野の著名人(考察)

AIが意識を獲得する時期を1年後、5年後、10年後、100年後と予測する多様な見通し(分析)

AIの意識に関する論考は他にも数十本ある。

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