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2026.10.10 15:41

ベストセラーの名は「有給休暇」──ミレニアル世代の働き方を変えるマイクロドーズ市場 米国

stock.adobe.com

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BESTIESのベストセラー商品の名前は「PTO(有給休暇)」だ。

エンターテインメント業界のPR会社Metroを20年間経営した後、機能性キノコのブランドを共同創業したテス・フィンクルは、意図的に仕事日にちなんだ製品名をラインナップに付けた。「Job Interview(採用面接)」は最もマイルドな錠剤だ。「Work From Home(在宅勤務)」は中間に位置し、上半身だけ身だしなみを整えて臨むZoom会議向けに開発された。そしてフィンクルが「週末用」と呼ぶ「PTO」は、完全に仕事から離れるための用量だ。顧客は集中力を高めるための製品を選ぶこともできたはずだが、その多くが休暇を意味する製品を選んだ。

この事実は、大半の生産性調査よりもミレニアル世代の働き方の実態を雄弁に物語っている。ハッスル(がむしゃらに働くこと)をアイデンティティとして植え付けられた世代が、今や1日の仕事を少量の摂取(マイクロドーズ)でコントロールし、その摂取量に仕事にちなんだ名前を付けている。これを「ドーズされた労働日」と呼ぶべきだろうか。雇用主や規制当局、研究者が状況を把握するよりも早く、この文化は音楽フェスティバルから仕事のスケジュール表へと浸透しつつある。

個人的な対処法が小売市場へ

その規模はもはやニッチではない。1万人を対象とした全国代表性のあるRAND研究所の調査によると、2025年には推計1000万人の成人がシロシビンやLSD、MDMAをマイクロドーズした。過去1年間にシロシビンを使用した人は約1100万人に上り、その約3分の2が少なくとも1回はマイクロドーズを行っていた。

現在42歳のフィンクルがこれに行き着いたのは、同世代の多くの人々と同じように、仕事に起因する危機がきっかけだった。2023年、彼女は離婚を乗り越えつつあり、パンデミックを乗り越えてMetro社の経営を維持したものの、今度はハリウッドのダブルストライキによって再び事業が危機に瀕するのを目の当たりにした。フィンクルはビジネスパートナーと、自分が会社の代表を退くべきかどうか話し合ったという。副作用を伴う選択肢を除外した末に、彼女がたどり着いたのがマイクロドーズだった。

「マイクロドーズなら、経営幹部として機能し続けられると確信しました」と彼女は語る。

「経営幹部として機能し続けること」こそが、このカテゴリー全体の訴求点だ。フィンクルによると、BESTIESは1月にソフトローンチし、4月に正式にローンチした。現在は12州の店舗で販売されているほか、ほぼ全米への配送に対応している。同社の錠剤は「シロシビンに着想を得た」ものであり、シロシビンもシロシンも含まない。彼女と共同創業者のビリー・オルコットがその一線を画したのは、このブランドを喫煙具専門店ではなく、ウェルネスやライフスタイル小売の領域に置くためだった。

「安らぎ」という商品

このタイミングは、より大きな変化と一致している。ギャラップの調査によると、現在アルコールを飲むと答えた成人はわずか54%と昨年の過去最低値に並び、18歳から34歳では50%にとどまる。仕事終わりの一杯という習慣が衰退するなか、かつてストレス解消が担っていた空間を別の何かが埋めようとしている。フィンクルも自社の売上から同様の傾向を読み取っている。

「人々は人生における急激な変化や落ち込みに対処しており、少しでも気分が楽になるものを求めているのです」と彼女は言う。

退役海兵隊員のレマー・ストークスは、フィンクルを通じてBESTIESを知った。除隊後、彼は携帯電話の電波塔に登る仕事をし、大麻ビジネスの可能性を探り、自身のキノコビジネス「House of Myco」を立ち上げる一方で、住宅検査やドローン関連の仕事にも取り組んできた。「軍にいた頃は、任務、タイムライン、そして明確な指揮系統がありました」と彼はメールで語った。「しかし今は、自分でその構造を作り出さなければなりません」

イラク従軍を経験したストークスは、それ以来、混雑したにぎやかな場所が苦手になったという。そうした状況に置かれる前に機能性キノコのサプリメントを摂取することで、目の前のタスクに集中しやすくなると彼は話す。ただし、その効果の主張には慎重だ。「関心を持つのは良いことですが、奇跡を期待してはいけません」と彼は言う。

エビデンスのギャップ

彼が慎重になるのも無理はない。マイクロドーズとパフォーマンスに関する研究は乏しく、議論が分かれている。学術誌『eLife』に掲載された2021年のプラセボ対照試験では、マイクロドーズを行った人はウェルビーイングの向上が報告されたものの、それとは知らずにプラセボを摂取した人でも同様の結果が見られ、グループ間の有意な差は認められなかった。この分野のブランドが販売しているのは、科学的なメカニズムよりも、まずは「感覚」なのだ。

法的な状況も一様ではない。シロシビンは連邦法のもとでは依然として違法だ。オレゴン州とコロラド州では規制下でのプログラムが運営されており、2025年にはニューメキシコ州が医療目的でのアクセスを合法化した3番目の州となった。しかし、ほとんどの職場の薬物規定は、「採用面接」の名を冠したキノコ錠剤が登場するはるか以前に書かれたものだ。

自分の「1日」のラベルを確認する

もしこれらを試そうと考えているなら、仕事に持ち込む他のあらゆるツールと同様に扱うべきだ。ラベルに「キノコ」と書かれていても、ヤマブシタケから規制物質まであらゆるものが考えられるため、自分が何を摂取しているのかを正確に把握する必要がある。自治体の法律や勤務先の薬物規定が自分に寛容であると思い込まず、事前に確認することだ。その上で、自分が何のためにドーズしているのかについて自問してほしい。

副業や個人のプロジェクトを温めているミレニアル世代に対するフィンクルのアドバイスは、失敗を「データ」として捉え直すことだ。彼女のブランドの売上もまた、データである。ベストセラー製品の名前が「PTO」であるとき、顧客は自分たちに何が不足しているのかを訴えている。多くのミレニアル世代の働き手にとって、仕事に必要な対処法は、おそらく自分をより研ぎ澄ませることではなく、本物の休日を取ることなのだ。

(forbes.com 原文)

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