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テクノロジー

2026.10.12 14:10

ロボットに脚はいらない、アマゾン元幹部やソニーAIトップが人型にこだわらない理由

stock.adobe.com

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ロボットの時代がやってくると分かっている人たちの間で、まだ答えの出ていない大きな問いが取り沙汰されている。ロボットはどんな姿になるのかという問いだ。親しみやすい顔を持つのだろうか。それとも、機械の腕とセンサーを備えた無機質な金属の塊で、見た目はフォークリフトやスキッドステアローダー(小回りの利く小型の建設機械)に近いものになるのだろうか。

あるいは、まったく別の何かになるのだろうか。

米国時間9月15日、私はカリフォルニア州マウンテンビューで開かれたカンファレンス「The Next Endeavor」で、すばらしいパネル討論を聴いた。主催したのは、AIをテーマにしたサミットを各地で開いている団体、Imagination in Action(イマジネーション・イン・アクション)である(私はこの団体のイベント運営を手伝っている)。壇上には、ロボット産業に携わる経営者が4人も顔をそろえた。4人は、ロイターでベンチャーキャピタルとスタートアップを取材する記者、クリスタル・フーの質問に答えて、ロボットがこれからどうなり、近い将来どんな姿になりそうかを語った。

柵で仕切る段階から肩を並べる段階へ、人とロボットの関わりはどう深まるか

討論の序盤では、ロボットが人間の社会にどう組み込まれていくのかが話題になった。

「ロボットと人間の関わり方には、何段階もあると思います」と語るのは、アマゾンでロボティクス部門のバイスプレジデントを務めたのち、人と一緒に働くロボットのスタートアップ、Collaborative Robotics(コラボラティブ・ロボティクス)を創業したブラッド・ポーターである。「出発点は、柵で仕切られた形でしょう」。

ポーターはその例として、アマゾンの物流拠点で、ロボットだけが動き回るように区切られた作業エリア(ロボティック・フィールド)の設計を挙げた。さらに、空港で人間のすぐそばを行き来しながら、床を拭いたり掃除機をかけたりするロボットにも触れ、こうした仕事を「ターンテイキング(人間とロボットが入れ替わりで受け持つ)作業」と呼んだ。

ポーターは、米国の大手医療機関メイヨー・クリニックでの実例も挙げた。「私たちはこれをメイヨー・クリニックで実践しています。スタッフがカートを引き渡すと、ロボットがやってきてカートをつかみ、運んでいくのです」。

共同作業には信頼が欠かせない──車輪を見せて曲がる向きを人に伝える

その先にあるのが、より緊密に協力し合う「共同作業」である。

「たとえば、ロボットの外科医が人間の外科医と協力する、ということもあるでしょう」とポーターは言う。「そこまで進むには、期待と信頼をうまく管理することが欠かせないと思います。人間がロボットと協力するには、そのロボットに何ができるのか、何をしそうなのかを、人間の側が理解していなければなりません。そうした期待を持ってもらうのは、ソフトウェアやAIだけの仕事ではありません。デザインの仕事でもあるのです」。

ポーターによれば、ここで何より大切になるのが、ロボットの動きが外から見て分かること、つまり透明性である。

「私たちは車輪を見えるようにしています。そうすれば、ロボットがどちらに曲がりそうかが分かります。車輪を覆ってしまうと、どちらに進むのか分かりません。AIが進歩するにつれて、ロボットは人間が何をしているのかをどんどん理解できるようになり、人間にとっても、ロボットの動きをより予測しやすくなります。そうなれば、そうした共同作業ができるようになるのです」。

最初から安全を前提にした設計、家に招かれ居続けるロボットの条件

「最も大きく、最も大切なことの1つが、安全です」と、パネリストの一人で、Hello Robot(ハローロボット)の共同創業者かつCEOのアーロン・エドシンガーは言う。「ここは絶対に外せません。最初の段階から、安全を前提に設計しなければなりません」。

エドシンガーは、一般消費者向けの技術を手がける自社の戦略について語った。

「私たちは、家に招き入れてもらいたい。でもそれだけでなく、このままいてほしいと言ってもらいたいのです」。

そのためには、AIを搭載した人型ロボットを家庭で使うとなれば現実に何が起きるのかを、メーカーが真剣に考えなければならない、とエドシンガーは示唆した。

「そうしたロボットを安全なものにするのは、根本的にとても難しいことです。私たちはそれを自覚したうえで、どう取り組んでいくのかをよく考えるべきです」とエドシンガーは言う。

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翻訳=酒匂寛

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