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働き方

2026.10.09 10:27

絶え間ない変化のなかで、企業は従業員のレジリエンスを支えなければならない

Adobe Stock

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従業員は、AIや新たなテクノロジーの導入から、役割・スキル・ビジネス戦略のシフトに至るまで、加速する職場の変化に対応している。デロイトの「2026年グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド」によれば、「労働者の3分の1が、過去1年間だけで15もの大きな変化を経験した」という。この継続的な変化のペースは代償を伴っており、回答者はウェルビーイングの低下、業務量の増加、自分の存在意義の希薄化や取り残され感を報告している。

こうした環境において、レジリエンス(変化に適応し、ストレスの多い出来事から立ち直る力)の重要性はますます高まっている。しかし、筆者の会社がまとめた「2026年職場および従業員調査レポート」は、従業員のレジリエンスに関するギャップを明らかにした。従業員の大多数は職場での変化に対応し適応する自身の能力に自信を持っている一方で、3分の1を超える人々が自分の組織からの支援は十分でないと感じているのだ。

個人のレジリエンスだけでは、長期化し複合的に重なる変化のなかで組織の人材を支え続けることはできない。構造的な組織的支援がなければ、どれほど有能で適応力のある従業員であっても限界に直面する。雇用主には、レジリエンスを大規模かつ持続的に支え、強化する仕組み、プログラム、そして文化を築く責任がある。

変化の時代に従業員を支える4つの方法

絶え間ない変化に伴う不確実性を完全に取り除ける組織はないが、従業員がその中で支えられていると感じるかどうかには影響を与えられる。組織が支援と配慮を示すための4つの方法を紹介する。

1. 包括的で統合されたウェルビーイング・プログラムを提供する

マッキンゼー・ヘルス・インスティテュートは、世界経済フォーラムとの共同研究のなかで、健康な従業員とレジリエンスとの関連性を指摘している。人は生活のあらゆる側面でバランスを感じられるとき、生産的でエンゲージメントが高く、変化に素早く適応しやすくなる。したがって、本気の意図をもって設計・運用されるウェルビーイング・プログラムは、雇用主が発信できる最も一貫性があり、目に見える支援のシグナルの1つである。

もちろん、プログラムを単に持っているだけでは十分ではない。最も効果的なウェルビーイング戦略は、従業員が金銭的なストレス、燃え尽き、介護の責任、慢性疾患、あるいはそれらすべてに同時に直面している場合でも、ホリスティックに支える、つながりのある体験を生み出す。とりわけ、メンタル、ソーシャル、ファイナンシャルの各ウェルビーイングを支えることが重要だ。筆者の会社のレポートによると、これらの側面は身体的ウェルビーイングと比べて最大4倍の速さで低下している。

さらに、成功するウェルビーイング・プログラムは画一的ではない。個々のニーズや行動に基づいてコンテンツや提供内容をパーソナライズすることで、従業員それぞれが自分なりのウェルビーイングを実現できるよう支援するのだ。

2. 配慮の文化を育む

従業員に最善の支援を提供するとは、最も多くの福利厚生やプログラムを用意することではない。従業員が見て、感じ取れる形で、真摯な配慮を示すことを意味する。

配慮の文化の特徴は、心理的に安全な環境である。そこでは従業員が恐れることなく声を上げられる。従業員のフィードバックが求められ、丁寧に検討され、意味のある形で行動に移される。リーダーは従業員に影響を与える方針や変化について情報を共有し、マネジャーは柔軟性、サポート、そして定期的な承認を提供する。そして配慮の文化は、チームの一人ひとりに帰属意識と目的意識を育む。

3. ミドルマネージャー特有のニーズを支援する

ミドルマネージャー(中間管理職)は、計り知れないプレッシャーのなかで組織をまとめ上げることを求められている。上司と部下の双方をマネジメントし、文化を推進し、戦略を支え、チームを育成することが期待されているのだ。当然のことながら、筆者らの調査でも、シニアマネージャーが最も重い燃え尽きの負担を抱えていることが明らかになっている。

ミドルマネージャーのレジリエンスを強化するには何が有効か。単に対処法を教えるだけでは不十分なのは明らかだ。経営幹部は、マネージャー自身がコントロールできることとできないことを区別できるよう手助けし、就業時間内に回復のための時間を組み込み、強固な同僚(ピア)ネットワークを築けるよう支援しなければならない。結局のところ、組織は単にマネージャーに「もっとレジリエントになれ」と求めるべきではない。レジリエンスを発揮できる環境を整える必要があるのだ。

4. 組織的な信頼を育む

継続的な変化に特徴づけられる職場において、信頼は組織が行える最も価値ある投資かもしれない。一貫した配慮と支援を通じて意図的に信頼を育む雇用主は、レジリエントでエンゲージメントの高い人材を築くうえで有利な立場に立つ。なぜか。信頼とウェルビーイングは結びついているからだ。メットライフ(MetLife)の「2025年従業員福利厚生トレンド調査」は、「雇用主を信頼し、大切にされていると感じる従業員は、ホリスティックに健康だと感じやすい」と明らかにしている。そして、これまで述べてきたように、従業員が変化に伴う不確実性を効果的に乗り越えるためには、まず健やかでなければならない。

組織の適応力、回復力、業績を発揮する力が試されているまさにそのときに、従業員のウェルビーイングは低下傾向にある。変化の時代にあって、ウェルビーイングは二の次の問題ではないことは明らかだ。それは前提条件なのである。

統合され、信頼を軸に据え、人を最優先に置いたウェルビーイング戦略を提供する組織は、自社の人材を支え、文化を強化し、変化し続ける世界で成長するために必要な集団的レジリエンスを築くうえで、より良い立場に立つことができるだろう。

(forbes.com 原文)

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