キャリア

2026.10.21 16:00

AI時代に必要とされる「自分の中に眠っているスキル」の探し方

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筆者はチーム活動を取り入れた講義を数多く担当しているが、学生から「別の授業で一緒だった人と組んでもいいか」と聞かれることがある。筆者はそれを許可しない。受講生たちは初めは困惑することが多い。すでに知っている相手のほうが、一緒に作業することに安心感があるからだ。しかし後になって、多くの学生が感謝を伝えに戻ってくる。新しい人と組むことで、慣れ親しんだ相手にとどまっていたら決して得られなかった異なる発想や経験に触れられたからだ。

職場でも同じことが起こる。ビジネスパーソンが「乗り気ではない」と感じていた仕事や経験が、キャリアで最も重要な出来事の一つになることがある。やりたくなかったプロジェクト、考えてもみなかった役割、自分では選ばなかった仕事が、自分では気づけなかったスキルを明らかにしてくれるのだ。

慣れ親しんだ環境がスキルを隠してしまう

知っている人と働きたい、あるいは自分がうまくできるとわかっている仕事を選びたいと思うのは、特別なことではない。不確実性が少なく、どのような経験になるかの見当もある程度ついている。ある方法で成功してきたのなら、それを続ける明確な理由がある。

問題は、慣れ親しんだ環境にいると、自分が他に何ができるのかを知る機会を失ってしまうことだ。仕事柄、データ分析が得意だという自覚はあるが、幹部が集まる場でその情報をプレゼンすることにも長けているとは、気づいていないかもしれない。顧客対応が苦手だと思い込んでいても、それは単に機会がなかっただけのことであり、限定的なプロジェクトや業務を通じて、顧客が何を求めているかを理解するのが得意だと発見することもある。

仕事のあり方が変化する中、このことはますます重要になっている。やったことのない仕事が自分に合うかどうかは、やってみなければわからない。そして、自ら進んで引き受けないような経験こそが、他の方法では得られない自分自身についての情報をもたらしてくれることがある。

望まない任務が思いがけないスキルを明らかにする

キャリアの初期段階では、自分が最終的にどれほど多様な仕事をすることになるか、予測などできなかった。ほとんどの人がそうだろう。キャリアは振り返って見たときにこそ、ひとつの経験が次の経験へとつながっていく道筋が明らかになるものだ。渦中にいる間は、そうした経験の一部が、自分が目指していた方向とは全く無関係に思える場合もある。

だからこそ、望まない任務にはもう一度目を向ける価値がある。「これは自分の仕事ではない」とすぐに判断するのではなく、「この経験はこれまでできなかった何かを可能にしてくれるかもしれない」と考えてみるほうが有益だ。長年マネジメントを避けてきた人が、人を率いることに喜びを感じると気づくかもしれない。実務よりも後進の育成や教育のほうが得意だと気づくかもしれない。あるいは、自分の専門外の課題が、長年取り組んできた課題よりもずっと興味深いと感じるかもしれない。

次ページ > ある種の仕事が自分に合わないとわかることも有益だ。

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