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2026.10.19 14:30

社会実装フェーズに入った「クロストレプレナー」の描く未来

8月26日の授賞式には、受賞6プロジェクトのほか審査員、歴代受賞者ら約100人が集まった。

8月26日の授賞式には、受賞6プロジェクトのほか審査員、歴代受賞者ら約100人が集まった。

大企業のエントリーが目立った今回の「クロストレプレナーアワード」。大企業で共創意識は着実に高まっているが、これからは社会実装後の事業性が問われていく。過去のグランプリ受賞者の成果と、大学をはじめとする次世代との共創も紹介する。

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4回目の今年、エントリー基準から「大企業の参画」を外したにもかかわらず、公募エントリーにおいてはJTBや京王電鉄、日産自動車など大手の名が目立った。大企業自身も、一社では解決できない課題への危機感を強めているといえる。受賞プロジェクトを分けた決め手は「事業性(スケール感)」だった。審査員の片山幹雄は、可能性を感じさせる応募案件については世界の市場規模まで自分で調べ、吟味していたほどだ。応募プロジェクトのレベルは年々高くなっており、参加者の裾野が広がるからこそ、事業性はますます問われていくだろう。そうした厳しい審査を勝ち抜いた、過去のグランプリ受賞者たちも、続々と実績を上げている。

2024年のグランプリに選ばれた、先天性心疾患の子どもを救う心・血管修復パッチ「シンフォリウム」(大阪医科薬科大学×福井経編興業×帝人)。従来のパッチは体の成長に伴うサイズ変化に対応できず、再手術が必要だった。この課題を解決するため、繊維会社の編み技術と大手メーカーの開発力を組み合わせ、成長に合わせて伸び、体組織になじんでいく素材を開発。24年6月の発売以降、26年夏までに350人の子どもたちが使用し、さらなる普及も見込むという。

25年グランプリの自走式抑草ロボット「アイガモロボ」(井関農機×NEWGREEN)は、水田の水を撹拌して濁らせることで雑草の光合成を抑え、除草剤を使わずに稲作を支えるロボットだ。累計販売台数は4,000台に到達し、ベトナムを中心としたアジア市場へ1万~2万台規模の展開を目指している。

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クロストレプレナーたちの実装が着実に花開く一方で、複数の組織のかけ合わせで社会課題を解決するというアプローチ自体は、まだまだ世の中に浸透する余地を残している。

Forbes JAPANが目指すのは、アワードというイベントの枠を超えた先にある未来だ。次世代の学生たちも含めた仲間による共創が、また新たな共創を呼ぶ好循環を生み出す。その第1弾が、大学との連携だ。27年度には神戸大学で「クロストレプレナー」という考え方を伝える講義を実施する予定で、事業共創の輪をさらに広げていく。

文=倉田憲多

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