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リーダーシップ

2026.10.08 08:51

チーフ・オブ・スタッフ(CoS)とはどのような役割なのか?その職務を解説

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チーフ・オブ・スタッフ(CoS=参謀役)は、CEOをはじめとするシニアエグゼクティブが多岐にわたる責任を果たし、増大する負担や時間の要求に対処できるよう支援する。CoSは直接的な権限を持たない場合があり、組織図に記載されないこともある。その職務記述書(ジョブディスクリプション)には、他者の業務の指導、シニアエグゼクティブへの提案、CEOの意思決定の実行支援などが含まれることがある。

リンクトイン(LinkedIn)が2026年3月に発表したレポート「The Rise of the Chief of Staff(チーフ・オブ・スタッフの台頭)」によると、このポジションは役員室(コーナーオフィス)への足がかりとなり、女性が企業のリーダーシップの階段を上るための新たな経路となる可能性を秘めている。筆者は、2つの業界団体のCEOを12年以上にわたって務める中で、CoSに相当する人材を3人採用した経験があり、シニアエグゼクティブの成功を確実にする上でこの役割がいかに重要であるかを目の当たりにしてきた。また、CoSは危機状況の予防や管理を支援する上でも価値を発揮する。

チーフ・オブ・スタッフ(CoS)とは?

CoSの職務や役職の高さは、企業の規模や歴史、そしてそのポジションがサポートする人物のニーズによって異なる。これらの変数によって、この職務が組織図に記載されるかどうか、また記載される場合の場所、そしてCスイート(経営幹部)に含まれるかどうかが決まる。

CoSは1つの部署に限定されず、組織全体のスタッフやエグゼクティブと関わる可能性がある。「CoSの役割は、リーダーのエグゼクティブアシスタント(EA=秘書役)とは明らかに異なる。EAとは異なり、CoSは自律的に働き、日常的な事務連絡やリーダーの日常スケジュールの管理は行わない。最高レベルのCoSは、Cスイートの役職や報酬は得られないものの、シニアリーダーシップチームの本格的なメンバーであるべきだ」と、Harvard Business Reviewは指摘している。CoSはあらゆる業界や職種に存在するが、規模が小さすぎてCoSを必要としない企業もあれば、大企業では異なる部門や部署を支援するために複数のCoSを必要とする場合もある。

一般スタッフとシニアポジションの違い

CoSは、組織の目標を達成するためにエグゼクティブと協働する上級補佐役である。COO(最高執行責任者)とは異なり、CoSは企業の業務運営に対する公式な権限が限定的だ。この役割は、サポートするエグゼクティブのニーズに合わせてカスタマイズされる。

エグゼクティブアシスタントは通常、スケジューリング、出張の手配、事務的なロジスティクス、その他の実務的なサポートを担当する。COOは組織の運営を監督し、シニアエグゼクティブと直接協働する。人事担当役員の責任には、スタッフの採用と解雇、報酬問題の監督、従業員関係などが含まれる。チーフ・プロダクト・オフィサー(最高製品責任者)は、企業が製造する製品の創造、開発、パフォーマンスを監督する。

企業におけるチーフ・オブ・スタッフの役割とは?

CoSの役割は、CEOのニーズや優先事項によって決まる。日々の業務には、財務、業務、その他の課題を監視し、問題化する前に警告を発することが含まれる。週単位の業務には、会議の準備、ボトルネックの解消、コミットメントのフォローアップなどがある。月単位のタスクには、プロジェクトのレビュー、優先事項の更新、将来の計画立案などが含まれる。

CoSは、他者のために自分が何ができて、何ができないかを把握しておく必要がある。「優れたCoSは多才だが、同時に自らの限界もわきまえている。私はエンジニアリングリーダーが重要なイニシアチブを構築し、障害を取り除き、意思決定を調整するのを支援することはできるが、自分がコードを書いたり、エンジニアリングチームを監督したりできるふりをしたことは一度もない。優れた判断力とは、自分がどこで価値を提供できるか、そしてどこで機能的な専門知識が主導権を握るべきかを知ることだ」と、カスタマーサービス・ソフトウェア企業クストマー(Kustomer)のCEO兼チーフ・ピープル・オフィサーのCoSを務めるターニャ・リビングストンは電子メールインタビューで筆者に語った。CoSが率いるチームのメンバーには、エグゼクティブアシスタント、プロジェクトマネージャー、直属の部下などが含まれることがある。

CoSに必要なスキルと資格とは?

誰が何を担当するかは判断力によって決まる。コミュニケーション能力は、CoSがエグゼクティブの優先事項を効果的に伝えることを可能にする。そして戦略的思考によって、日常業務が長期的な目標と結びつく。CoSのポジションに求められる資格は、採用するシニアエグゼクティブのニーズや優先事項によって異なる。

「最も優秀な人材は、高いEQ(心の知能指数)と本物のエグゼクティブとしての存在感を備えており、あいまいな状況を切り抜けて企業やCEOのために物事を成し遂げることができる。彼らは摩擦が起こるのを予見し、それが経営陣に達する前に対処する」と、成長アドバイザー兼フラクショナルCRO(最高レベニュー責任者代行)であるマーク・ザイズ・コンサルティング(Mark Zides Consulting)の創設者、マーク・ザイズは電子メールインタビューで筆者に語った。CoSの在籍期間が長くなるほど、その価値は高まる。「彼らは上司をマネジメントする(manage up)必要もあり、優れた人物は第六感を研ぎ澄ませていく。時間が経てば、相手の心をほぼ読めるようになる。指示を待つのではなく、2歩先を行き、スケールアップに役立つ何かを常に探し求めているのだ」

チーフ・オブ・スタッフの給与とキャリア展望

CoSの給与は、地域、業界、企業の性質によって異なる。求人ラボ「インディード・ハイアリング・ラボ(Indeed Hiring Lab)」によると、提示された給与の中央値は、ニューヨーク大都市圏の158,437ドル(約2510万円)から、カリフォルニア州サンノゼ地域の200,000ドル(約3160万円)までの幅がある。同組織のエコノミストであるオーブリー・ウェスナーによると、全米の中央値である153,747ドル(約2430万円)は、全職種の提示給与中央値を約80%上回っているという。

アスク・ア・チーフ・オブ・スタッフ(Ask a Chief of Staff)が2025年に実施したCoS 512人を対象とした調査では、基本給の中央値はブートストラップ企業(自己資金による起業)の117,500ドル(約1860万円)から、上場企業の200,000ドル(約3160万円)に達することが示された。アスク・ア・チーフ・オブ・スタッフの2025年報酬調査によると、基本給の中央値が最も高かったのは製造業の187,500ドル(約2970万円)で、次いでヘルスケアの175,000ドル(約2770万円)、テクノロジーとメディアの165,000ドル(約2610万円)だった。アスク・ア・チーフ・オブ・スタッフの創設者であるクララ・マは、電子メールインタビューで「給与の上昇により、市場は私が追跡してきた5年間で最も競争が激しくなっている」と語った。

チーフ・オブ・スタッフになるには?

CoSになるために必要な学歴は1つに決まっていない。MBA(経営学修士)は有用ではあるが、大半のポジションで必須というわけではない。求人マッチングプラットフォーム「ロールコール(Role Call)」の調査によると、2026年3月から8月までのCoSの求人情報のうち、MBAを推奨または必須としていたのは17%だった。

CoSになるためのキャリアパスは多様だ。ロールコールは、この6カ月間に897件の異なるCoSの求人情報を確認した。同社の創設者であるローリー・スタークが筆者に送った電子メールによると、これらの求人のうち848件の経歴分析を行った結果、24%がコンサルティングの経歴に言及しており、12%が過去のCoS経験を推奨または必須とし、11%がオペレーションの経験、8%が財務モデリング、7%が投資銀行業務、6%がビジネスオペレーションを挙げていたという。

高まるチーフ・オブ・スタッフの需要

エグゼクティブが戦略や戦術を刷新し、主要な取り組みを調整し、リーダーシップチームを目標と期限に集中させるのを支援するために、CoSを必要とする企業が増えている。この職務に対する需要は近年急増している。インディード・ハイアリング・ラボ(Indeed Hiring Lab)が提供したデータによると、8月における米国のCoSポジションの求人件数は、2020年2月の水準を90%上回った。

この役割は、CEOの移り変わるニーズに合わせて変化してきた。「チーフ・オブ・スタッフ・ネットワーク(Chief of Staff Network)」の創設者であるスコット・アメンタは、電子メールで筆者に次のように語った。「5年前、これらの役割の多くは調整業務だった。リーダーシップ会議を運営し、フォローアップを追いかけ、エグゼクティブの1週間が破綻するのを防ぐ。そうした役割も依然として存在するが、もはや市場が求めているのはそれではない」。ブルームバーグの報道によると、アリエル・インベストメンツ(Ariel Investments)のメロディ・ホブソンの元CoSであるキャサリン・ベラルディは、AIがCoSに新たなワークフロー、エグゼクティブダッシュボード、アカウンタビリティ(説明責任)システムを構築する新たな機会を提供することで、この仕事をさらに変化させる可能性があると指摘している。

CoSは、自らの時間と注意力に対する要求の高まりに直面するシニアエグゼクティブにとって、ますます価値ある存在になっている。CoSというポジションは、企業のリーダーシップへの足がかりとなるか、あるいはさまざまな企業で同様の役割を務めることにつながるキャリアへのステップとなる可能性がある。

(forbes.com 原文)

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