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経営・戦略

2026.10.08 07:43

優秀な経営幹部が「停滞期」に陥るとき──可能性の未発揮をどう乗り越えるか

Adobe Stock

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私は最近、デトロイトで開催された年次テクノロジーカンファレンスで、CIOのグループとともに、なぜ成功したエグゼクティブが停滞期に入るのかを探った。

これは重要な対話だった。停滞は私たちが思う以上に頻繁に起こるにもかかわらず、シニアレベルでは十分に語られていないテーマである。

私はこの世界をエグゼクティブランドと呼んでいる。リーダーがCスイートやその他のシニアエグゼクティブの役割に移るときに足を踏み入れる環境であり、期待、責任の重さ、成果を出すためのルールが変わる場所だ。しかも、その変化の仕方を誰かが明確に教えてくれるとは限らない。

この20年間、エグゼクティブやリーダーシップチームと仕事をするなかで、エグゼクティブランドにおけるパフォーマンスには2つの異なるパターンがあることに気づいた。ひとつのグループは成長し続ける。役割が難しくなるほど、彼らはより優れたリーダーになっていく。正直に言えば、もうひとつのグループを何と呼べばよいのかわからなかった。低業績者か。成果不振者か。どちらもしっくりこなかった。書類上では、2つのグループは驚くほど似ていたからだ。

どちらも有能で、聡明で、経験豊富だった。どちらもシニア職に就いているか、すでにCスイートにおり、事業の重要な部分を担っていた。そしてどちらも、難しい課題に向き合っていた。組織再編、AIがビジネスモデルに及ぼす影響、重要な人材課題、変革、成長である。

やがて私は、自分が見ていたのは高業績者と低業績者ではないと気づいた。見ていたのは、パフォーマンスを拡大し続けるリーダーと、停滞期に達したリーダーだった。

エグゼクティブの停滞期とは何か

エグゼクティブの停滞期は見つけにくい。必ずしもパフォーマンス上の問題に見えるわけではないからだ。むしろその逆である。成果を出し続け、良い評価を得て、重要な仕事を任されているかもしれない。そのどこにも、「問題がある」と声高に示すものはない。

だからこそ、エグゼクティブの停滞期は厄介なのだ。問題は必ずしも成果不振ではない。私が「可能性の未発揮」と呼ぶもの、つまり、あなたが現在生み出している影響と、本来生み出せるはずの影響とのギャップである。

エグゼクティブの停滞期はどのように現れるか

エグゼクティブの停滞期は、めったに自ら姿を現さない。その兆候は、ゆっくりと、微妙に表れることが多い。たとえば、成果は依然として強いのに、影響力が広がっていない。すでに自分がやり方を知っていることを、さらに多くこなしている。難しい問題を解決しているが、それらは次第に、以前に解いたことのある問題の別バージョンになっている。

かつては自分も加わっていた会話に、別の人が呼ばれるようになっていることに気づくかもしれない。特定のステークホルダーとの時間を確保するのが難しくなる。重要な課題や意思決定において、人々が真っ先に頼る相手が、自分から別の人へと移り変わっていく。

何よりも、あなた自身がそれを感じる。自分がどれほど優秀で、どれほどよく成果を出していたとしても、これ以上に貢献できるはずだという感覚である。心の奥では、もっとできるとわかっている。

懸念すべきは、時間の経過とともに、そうした微妙な兆候がより重大な結果につながり得ることだ。

たとえば、報告ラインが変わったり、役割の範囲が狭まったりする。重要な意思決定からさらに遠ざけられ、別のエグゼクティブの下に組み込まれたり、得られるはずだと思っていた機会を見送られたりすることもある。

なぜエグゼクティブランドでは停滞期が起こりやすいのか

なぜエグゼクティブレベルで停滞期が起こるのか。その一因は、明確な次のステップが存在しないことにある。キャリアの初期には、おそらく自分がどこへ向かっているのかについて、ある程度の感覚があったはずだ。次の役割、より大きな責任、より大きな機会。そうした次の一歩が目指すべきものを与え、多くの場合、そこへ到達するための成長を求めた。

しかし、いったんエグゼクティブレベルに到達すると、そこからいったいどこへ向かうのか。次の目的地は見えにくくなり、新しい形で自分を伸ばし続ける動機もまた、見えにくくなる。

仕事が意外なほど反復的になることもある。リーダーがエグゼクティブレベルに達する頃には、組織再編、変革、CEOの交代、戦略転換を相応に経験している。極めて重大な案件でさえ、多くのエグゼクティブにとっては、過去に何らかの形で見たことのあるものになっている。

さらに、あなたのパフォーマンスモデルもある。これは成功のためのあなた自身のレシピである。長年にわたり、あなたは成果を生み出す思考、リード、運営の方法を培ってきた。そのアプローチがあなたをここまで導いたのだから、それに頼り続けるのは自然なことだ。問題は、あなたのパフォーマンスモデルが変わらないあいだにも、役割は変わり続けることにある。

最後に、シニアレベルでは成長の機会を得ること自体が難しくなりがちだ。あなたの成長を後押ししてくれる人や、あなたのリードの仕方には進化が必要かもしれないと進んで伝えてくれる人は少なくなる。時間がたつにつれ、有能なリーダーであっても、気づかないうちに停滞期に入ることがある理由は理解しやすくなる。

エグゼクティブの停滞期を越えるには

では、自分が停滞期に入っているのではないかと思ったら、どうすればよいのか。答えは、単により懸命に働くことではない。実際、それは問題を悪化させることもある。現在のパフォーマンスモデルが拡大を止めているなら、すでにうまくできていることをさらに多く行うだけでは、そのモデルを強化するにすぎないかもしれない。

その代わりに、次のことを考えてみてほしい。

1. 自分に問う。私はどこでまだ学んでいるのか

すぐには答えがわからない場所、既存の専門性だけでは足りない場所、新しい考え方や動き方を身につけなければならない場所を探す。このレベルでは、成長はもはや新しい役割や昇進という形では訪れないかもしれない。自ら意図的に、その条件をつくらなければならないこともある。

2. 結果の先を見る

結果は常に重要だ。しかし、結果は停滞期を覆い隠すこともある。「成果を出しているか」と問うだけでなく、問いを広げて考えてみる必要がある。自分の影響力はどこで広がっているのか。より大きな組織的インパクトや価値を生み出していることを示すものは何か。人々はアイデアやより大きな機会を求めて、自分を訪ねてきているか。こうした問いは、今まさに停滞期にいるのではないかと感じるとき、どこを見るべきか、どこを深掘りすべきかを示してくれる。

3. 知る覚悟を持つ

エグゼクティブの停滞期で最も難しいことのひとつは、それを自分で認識することだ。いまの自分のパフォーマンスと、次に発揮し得る可能性とのギャップを見る手助けをしてくれる人が必要になる。知ることにオープンであり、単に肯定するのではなく、あなたに異議を唱えてくれる信頼できる同僚、メンター、コーチから意見を得るとよい。普段ならあまりしない問いを投げかけてみるのだ。「私は、いまよりも大きな影響をどこで発揮できると思いますか」。それは、「私はどうですか」と聞くこととは違う。

エグゼクティブの停滞期は起こる

停滞期とは、定義上、成長の期間の後に訪れる相対的に平坦な時期である。そして、それは必ずしも悪いことではない。私たちは常に成長していなければならないわけではない。ただし、そこに長くとどまりすぎるべきでもない。成長こそが、私たちを仕事に引き込み、活力を与え、最も優れた仕事の一部を可能にするからだ。

問うべきは、停滞期に入るかどうかではない。再び成長を始めるべき時を認識できるかどうかである。最も強い企業は進化し、適応し、新たな成長源を見いだし続ける。最も強いリーダーも同じだ。

(forbes.com 原文)

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