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アジア

2026.10.08 10:00

米国寄りだったエジプトが「東」にかじ切り 中国の積極的な働きかけで

中国の首都北京で会談する同国の習近平国家主席(左)とエジプトのアブデルファタハ・シシ大統領。2024年5月30日撮影(Jade Gao -Pool/Getty Images)

中国の首都北京で会談する同国の習近平国家主席(左)とエジプトのアブデルファタハ・シシ大統領。2024年5月30日撮影(Jade Gao -Pool/Getty Images)

中国の習近平国家主席は9月初旬、約10年ぶりにエジプトを訪問した。3日間にわたる訪問は、両国の国交樹立70周年を記念するものだった。しかし実際には、この訪問はエジプトが近年、中国の勢力圏に取り込まれつつある実態を浮き彫りにした。

これは比較的新しい動きだ。1979年のキャンプデービッド合意以降約40年にわたり、エジプトは米国の中東戦略における確固たる要となってきた。その間、多額の経済支援に加え、年間総額約13億ドル(約2100億円)に上る対外軍事融資といった手厚い支援により、米国はエジプトとの関係を強化してきた。「アラブの春」の際には一時的に中断されたが、米国の支援は現在も続いている。だが、中国が経済的、政治的、軍事的に進出するようになったことで、エジプトの戦略的判断にも変化が生じ始めている。

その実態は数字にも表れている。中国は10年以上にわたり、エジプトにとって最大の貿易相手国となってきた。両国間の2025年の貿易総額は210億ドル(約3兆3200億円)近くに達したが、その大半は中国からエジプトへの輸出が占めた。こうした不均衡により、エジプトは中国製品に大きく依存するようになっている。同国は2025年、中国からの輸入に200億ドル(約3兆1600億円)近くを支払った一方で、中国への輸出額は10億ドル(約1600億円)にも満たなかった。

中国によるエジプトへの投資も急増している。中国企業は同国に100億ドル(約1兆5800億円)以上を投じており、その多くはスエズ運河近郊の工業地帯に流入している。エジプト北東部アインスクナの「中国・エジプト・スエズ経済貿易協力区(SETC)」には現在、約200社が進出しており、中国の鉄鋼大手「新峰集団」や大手タイヤメーカー「リンロン」といった企業が数十億ドルの投資をしている。習主席のエジプト訪問に合わせ、SETCの第3期計画が発表された。これは、次世代自動車や再生可能エネルギーなどの事業を通じて、同区の価値を高めることを目的とした拡張計画だ。

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翻訳・編集=安藤清香

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