ヘッジファンド投資家で資産家のレイ・ダリオは、金利が上昇し、テクノロジー企業がAIインフラ構築の資金を賄うために多額の借り入れを行っていることから、AIバブルは崩壊の限界点に近づいていると警告した。
AIバブル破裂は近いか、ダリオが金利上昇と借り入れ増を警戒
ダリオは米国時間10月7日、シンガポールで開催された『Forbes Global CEO Conference』に登壇し、AIバブルが崩壊する転換点について「現在はまだその前の段階にあるが、確実にそこへ向かっている」と警鐘を鳴らした。金利の上昇と、企業がAI投資のために抱え込む債務の増加がこの「典型的なバブル」を限界点へと追い込む可能性があると指摘している。
さらに、富裕税や含み益への課税の動きなど、他の要因もバブル崩壊の引き金になり得ると警告した。「誰もが『自分には10億ドル(約1600億円)の資産がある』と言うが、実際にそれを使おうとしてみれば分かるだろう」と述べている。
世界の債券利回りは数十年ぶりの高水準に達し、米10年国債の利回りも2002年以来の高水準を記録して借り入れコストが上昇している。
テクノロジー企業への楽観的な見方からS&P500やナスダック100は上昇している一方で、AIインフラに対する巨額の支出に見合う収益が得られないのではないかとの懸念が投資家の間で強まっている。
ヘッジファンド最大手の創業者、2026年6月にもAI市場を危ぶむ
フォーブスの『リアルタイム・ビリオネア・リスト』によると世界最大のヘッジファンドであるBridgewater Associatesの創業者であるダリオの資産額は、7日午前10時30分時点で189億ドル(約3兆200億円)に上り、世界第145位の富豪に位置している。
ダリオがAIバブルについて警告するのは今回が初めてではない。今年6月にもAI市場には最終的に崩壊する可能性のあるバブルの兆候が見られると警戒を呼びかけ、「すべての偉大な技術的変化はバブルを生み出す」と語っていた。企業はシェアを獲得するために莫大な資金を投じるか、資金不足でシェアを失うかのどちらかに行き着くという。また、投資家が利益を確定しようと動いたときにバブルは弾けるとし、「(バブルが)弾けるとは、資産を現金に換えることだ」と述べていた。
ダリオはシンガポールで開催された今回のカンファレンスで、「お金を使うためには、資産を売却して現金を得なければならない。通常、バブルはその時点で弾ける」と語っている。



