マテルは過去3年間、バービーが真の「ガールパワー」をもたらせると証明しようとしてきた。だがバービーの不振や収益悪化を抱える同社は、会社売却を検討するよう求める株主の圧力が強まっている。新CEOのロジャー・リンチには、会社を売却せず独立企業として経営を続けるほうが、マテルの価値を高められると示せるかが問われる。
身売り圧力が強まるマテル、新CEOは独立路線の価値を示せるか
バービー、ホットウィール、フィッシャープライス、ウノを手がけるマテルには、会社売却を検討するよう求める株主の圧力が強まっている。玩具ブランドをエンターテインメント分野へ広げる戦略は華々しい成功を収めた半面、答えにくい問題も増やしてきた。
大株主が会社売却を要求、買収案は時価総額を大幅に上回る
直近では、マテル株を約5.4%保有する米資産運用会社アリエル・インベストメンツが売却検討を求めた。アリエルの会長兼共同最高経営責任者(CEO)ジョン・ロジャーズはマテル取締役会に対し、大規模な資産売却、他社との合併、会社全体の売却など、複数の戦略的選択肢を検討すべきだと伝えた。
アリエルによる要求に先立ち、急拡大するオーセンティック・ブランズ・グループから買収の打診があった。オーセンティックは、スポーツ、メディア、エンターテインメント、ライフスタイル分野の知的財産を保有・運用する企業だ。買収打診ではマテルの株式価値が60億ドル超(約9480億円)になる可能性があり、1株20ドル超の提案だったと報じられている。買収観測で株価が上昇する前、マテルの時価総額は約36億ドル(約5690億円)だった。買収案は約36億ドルの時価総額を大幅に上回る。



