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2015.12.23 10:00

レブロン・ジェームズがナイキと生涯契約を締結、これまでの契約期間に株価はどう動いた?

Rick Madonik / gettyimages

Rick Madonik / gettyimages

全米プロバスケットボール協会(NBA)では、ゴールデンステート・ウォリアーズが今年初めから22連勝を記録。同チームに所属し、アンダーアーマーと契約するステフィン・カリーが今シーズンのNBAの話題となっていた。しかし、ナイキとクリーブランド・キャバリアーズに所属するレブロン・ジェームズが生涯契約を結んだというニュースが7日に伝えられると、ナイキとジェームズがアンダーアーマーとカリーを出し抜く形となった。
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ナイキは同社が生涯契約についてジェームズと同意したことを認めている。両者の契約は今回が3件目。最初の契約は、ジェームズがドラフト指名を受けた2003年に交わされた9,000万米ドル(約109億円)の契約にさかのぼる。

ジェームズのスポンサー契約の正確な条件については極秘事項となっているが、彼がこれまで行ったどんな投資も、ナイキ株への投資よりうまく行ったとは考えにくい。ジェームズは過去12年間でNBAのタイトルを2回、MVPを4回、五輪金メダルを2回獲得。トロフィーケースを数々の栄誉で埋めているが、ナイキも投資家に「優勝」に相当するものを提供している。

ジェームズがナイキと契約するタレントの名簿に名を連ねた2003年春以降、同社株のリターンは1,000%以上を記録。これはS&P 500の181%を大きく上回っている(アンダーアーマーは2005年のIPO以降、約1,300%のリターンを記録している)。
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ナイキはアスリートとのスポンサー契約に関して条件を明らかにしていないが、新たに結ばれた生涯契約のエクイティ要素は、「提携するブランドを成長させる上で、個人的な利害関係を持つ」というジェームズが掲げる目標と整合性のあるものになるとみられている。もしかしたら、これまでのナイキ株への投資を除いて、ジェームズにとって最も多くの利益を生んだのは、2014年にアップルが取得したヘッドフォンメーカー、Beats by Dreの株式だったのかもしれない。

ジェームズは今年初め、投資するピザチェーンを選び、長きにわたるスポンサーだったマクドナルドとの契約を打ち切った。ブランドに認証の印を貸し与えるという形式に関してみれば、彼は投資を好む唯一の有名人という訳ではない。米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)のニューイングランド・ペイトリオッツのクォーターバック、トム・ブレイディはアンダーアーマー、UGG(アグ)を傘下に持つデッカーズ・ブランズと契約しているし、オプラ・ウィンフリーはこの秋、ウェイト・ウォッチャーズへの大規模投資とマーケティング参加で世間をあっと言わせた(ウィンフリーの財産規模が大きかったため、本案件は米国証券取引委員会=SECのディスクロージャー対象となった)。

ジェームズのモデルは明らかにマイケル・ジョーダンだ。ナイキがバックについたジョーダン・ブランドは選手引退後にも強さを保っており、ジョーダンは億万長者となった。レブロン・ブランドのスニーカーが「エアジョーダン」と同レベルの人気と品薄となるかは不透明だ。

しかし、これまでのところ宣伝活動とエクイティ投資、プロダクション契約、駆け出しの俳優活動(彼は今年の夏に公開されたエイミー・シューマー主演の映画『Trainwreck』への出演で高評価を得ている)などにより、レブロン・ブランドの多様なポートフォリオはあらゆる面でうまくいっている。
一般的な投資家にとっては、彼の成功への代理投票としてナイキに賭けるのが「完璧なシュート」と言えるだろう。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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