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気候・環境

2026.10.24 16:00

進まない海洋保護、現時点の指定海域は世界全体の「わずか10%」

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2022年12月に開催された国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、「30by30(サーティ・バイ・サーティ)目標」が掲げられた。これは、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全するという目標だ。

しかし、これまで海洋保護区に指定された海域は世界全体の10%にすぎず、保護の拡大が遅々として進んでいないことが最新報告書で明らかになった。

「30by30」目標と、資金と質のギャップ

海洋保護を推進するNGOや基金が参加するコンソーシアム「Together for the Ocean」が2026年9月23日に発表した報告書「The Ocean Gap Protection Report 2026」によると、2030年までに海洋保護区に指定される割合は、全体の12%にとどまる見込みだという。

報告書では、海洋保護の取り組みに投じられている資金は目下、年間18億ドル(約2850億円)であることも明らかになった。しかし、海に関して30by30を達成するために必要な資金は160億ドル(約2兆5320億円)で、わずか18億ドルでは到底不十分であると指摘されている。

「保護や保全の対象海域は拡大しているが、効果的に計画を実現していくために必要な条件には合致していない」と報告書には書かれている。

この報告書によると、実質的に保護されている(区域内での有害もしくは破壊的な活動が排除・制限されている)と評価できる海域は、世界全体の3.5%にすぎないようだ。また、重要な生態系として保護措置が取られている海域であっても、効果的に保護されていると評価できるのはそのごく一部だと、報告書は結論づけている。

例えば、保護区に指定されているマングローブは全体の3分の1だが、効果的に保護されている割合はわずか0.3%だ。また、暖かい海域のサンゴ礁では、保護区域内に含まれる割合が47%である一方、効果的に保護されている割合は10%に満たない。

「各国政府の動きは、海洋の効果的な保護が可能であることを示しているが、単に保護区に指定するだけでは不十分だ」と報告書は続けている。

「チリやパラオなどの事例でわかるように、効果的なガバナンスや長期的な資金の確保、地域社会による主導、取り締まり、監視といった基盤があれば、海洋保護で成果を上げることが可能であることは明らかだ」

サモアとポルトガルでは、効果的に保護されている海域の割合が、それぞれ25.6%ならびに9.5%まで引き上げられたという。一方、インドネシアは現行の海洋保護区1910万ヘクタールについて、保護の有効性を評価することを約束した。

次ページ > 効果的に保護されている海域は3.5%にすぎない。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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