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2026.10.08 07:30

アドビ株が1カ月で16%急落、過去の金融危機から読み解く「底値」の目安

chrisdorney - stock.adobe.com

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米ソフトウェア大手アドビの株価は、この1カ月で16.4%下落した。米国の主要企業500社で構成する株価指数、S&P500は同じ期間に0.4%上昇しており、アドビ株はそれに大きく後れを取っている。株価の下落は、アドビが米国時間9月10日に2026年度第3四半期(6〜8月期)の決算を発表した後のことだ。米経済ニュースサイトMarketWatchは、この決算がウォール街には物足りない内容だったと伝えている。

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現在、アドビ株を持っている投資家は、すでにこの下げの痛手を受けている。その上、市場全体が調整局面に入れば、株価にはさらに下押し圧力がかかるおそれがある。では、アドビ株は過去の売り局面で、どれほど大きく下げてきたのか。

アドビ株は急落局面でS&P500よりも大きな下落率を記録

2008〜2009年の世界金融危機では、S&P500が53%下落したのに対し、アドビ株は63%下落した。2007年以降にアドビ株が経験した15回の市場の急落局面のなかで、最も大きな下げである。2022年のインフレショック(物価の高騰と急速な利上げによる株安)では、S&P500との差がさらに開いた。S&P500の24%安に対し、アドビ株は51%安だった。15回の急落局面を通じた平均の下落率は、アドビ株が21.4%、S&P500が15.8%である。

こうした下げの多くは、短期間で終わっている。底値から下落前の高値を取り戻すまでにかかった期間は、中央値で2.3カ月である。ただし、回復に1年以上かかったことも2回ある。世界金融危機後は約50カ月、2010年の欧州債務危機後は約29カ月を要した。そして、2025年の関税ショック(トランプ政権の関税政策をきっかけにした株安)の前につけた高値を、アドビ株はいまも48%下回っている。

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アドビの事業業績と財務健全性の現状

アドビの事業は成長を続けており、利益率が高く、借り入れはごくわずかである。直近12カ月の売上高は260億ドル(約4兆1080億円)で、1年前の232億ドル(約3兆6660億円)から増えた。しかも、売上高の伸びは加速している。四半期ごとの売上高の前年同期比の伸び率は、3四半期前の10.5%から、直近の四半期には12.9%に高まった。

アドビは決算で、事業をデジタルメディア、デジタルエクスペリエンス(企業のマーケティングや顧客体験の管理を支援する事業)、出版・広告の三つの部門に分けている。2025年度(2025年11月期)の売上高の大半を稼いだのはデジタルメディア部門で、PhotoshopなどのCreative CloudやPDFのAcrobatがここに入る。同部門の2025年度の売上高は176億ドル(約2兆7810億円)だった。

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翻訳=酒匂寛

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