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北米

2026.10.07 09:31

サマータイム(夏時間)を導入していない米国の州

Adobe Stock

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時計の針を進める時期が近づいている。11月1日(日)の現地時間午前2時にサマータイムが終了する。多くの人にとって、これは土曜日の夜の睡眠時間が1時間増える(そして日照時間が1時間減る)ことを意味する。しかし、すべての州が時計の針を進めたり戻したりしているわけではないことをご存じだろうか。

サマータイムを導入していないのは米国の2つの州、アリゾナ州とハワイ州であり、それぞれに独自の理由がある。

しかし、サマータイムは熱い議論の的となっており、春や夏に日中の時間をより有効に活用するための長年の慣行を変更したいと考えている州は他にもいくつかある。米国睡眠医学会(AASM)の調査によると、米国人の約63%がサマータイムを完全に廃止することを望んでいる。

しかし、多くの米国人が年2回の時計変更という現状を嫌っていることが世論調査で示されているにもかかわらず、制度を変更するには連邦議会の承認が必要なため、サマータイムの改革に向けた取り組みは停滞している。もっとも、2026年はいくらか動きが見られた。米下院は7月、サマータイムを恒久化する「サンシャイン保護法案」を可決した。上院での採決日程はまだ決まっていない。

それでも、サマータイムは州議会において依然として関心の高いテーマだ。全米州議会議員連盟(NCSL)によると、全米の地方議員は、連邦政府が許可した場合に通年サマータイムを導入するための法案や決議案をこれまでに800件以上検討してきた。2026年現在、16の州でサマータイムと標準時に関する法案が審議中である。

サマータイムの起源とは?

米国では、サマータイムにより年に2回、時間が変更される。3月の第2日曜日には時計の針を1時間進め、11月の第1日曜日には時計の針を1時間戻す。

ベンジャミン・フランクリンがサマータイムを発案したと誤って伝えられることがある。彼は多くの発明を手がけたが、サマータイムはその一つではない。フランクリン・インスティチュートによると、彼は1784年のエッセイ『経済的なプロジェクト(An Economical Project)』の中で、パリ市民がキャンドルやランプ用のオイル代を節約するために睡眠スケジュールを変更することを提案しただけだった。

サマータイムの歴史は入り組んでいる。世界的に見ると、サマータイムは第1次世界大戦中の1916年、ドイツがエネルギー節約のために導入したことにさかのぼる。米国も1918年にこれに続いたが、この戦時措置は7カ月後に廃止された。サマータイムは、第2次世界大戦中の1942年にフランクリン・D・ルーズベルトによって再導入され、1945年に終了した。

こうした二転三転の末、各州や地方自治体が独自にサマータイムと標準時を切り替えるようになり、時間管理は極めて混乱した状態となった。

連邦議会は1966年に「統一時間法(Uniform Time Act)」を可決し、年2回の時計切り替えを全米で統一した。しかし、ハワイ州とアリゾナ州はどちらも年間を通じて標準時を維持することを選択した。

NCSLによると、1966年以降もサマータイムに関していくつかの変更があったが、その大半は開始日と終了日の時期を変えるものにとどまっている。

サマータイムを導入していない州は?

サマータイムを導入していない州は、アリゾナ州とハワイ州の2州だけである。また、米領サモア、グアム、北マリアナ諸島、プエルトリコ、米領バージン諸島の各領土もサマータイムを実施していない。

アリゾナ州は一度サマータイムを試験的に導入したことがある。しかし州議会は1968年、砂漠地帯では日照時間を増やす必要はなく、酷暑の夏にエネルギー消費が増えることになるとして、これを廃止した。

ハワイ州は赤道に近いため、島々に降り注ぐ太陽光の量は年間を通じてほとんど変化しない。そのため、「アロハ・ステート」である同州もサマータイムの導入を見送っている。

サマータイムの廃止を望んでいる州は?

現在の連邦法では、各州が通年サマータイムを採用することは認められていない。NCSLによると、州議会はこれまでに、連邦法で許可された場合に通年サマータイムを導入するための法案や決議案を800件以上検討してきた。しかし繰り返しになるが、各州が通年サマータイムに移行するには、まず連邦議会が法改正を行う必要がある。2022年、米上院はサマータイムを恒久化する法案を可決したが、下院の同様の法案はまだ採決に至っていない。

2015年以降、ほぼすべての州が標準時帯に関する複数の法案を検討してきたが、重要な進展は2018年までなかった。同年、フロリダ州が連邦法の改正を前提として、通年でサマータイムを実施する法案を全米で初めて可決した。

それ以来、関連法案の動きは活発化している。以下は、連邦議会が切り替えを認め、さらに場合によっては隣接する州も同様の法律を制定することを条件として、過去7年間に通年サマータイムを規定する法律や決議を制定・可決した19の州である。

  • テキサス州
  • オクラホマ州
  • コロラド州
  • アラバマ州
  • ジョージア州
  • ミネソタ州
  • ミシシッピ州
  • モンタナ州
  • アイダホ州
  • ルイジアナ州
  • サウスカロライナ州
  • ユタ州
  • ワイオミング州
  • デラウェア州
  • メイン州
  • オレゴン州
  • テネシー州
  • ワシントン州
  • フロリダ州

NCSLによると、マサチューセッツ州とメイン州の2州は、サマータイムに関する調査を委託した。以前、NCSLはオハイオ州とケンタッキー州も数に含めていたが、決議案が一方の議院のみで可決されただけだったため、現在は数から除外されている。

サマータイムのメリットとデメリットは?

サマータイムを支持する主な論拠の一つは、エネルギーの節約になるという点だ。しかし、その節約効果が実際にどれほど大きいかについては、研究によって疑問が投げかけられている。2008年の米エネルギー省の連邦議会報告書によると、サマータイム期間を延長したことによる電力削減効果は、1日あたりわずか0.5%にとどまっている。

また、サマータイム支持派は、夕方の明るい時間が長くなることで犯罪が減少すると主張する。これに関する研究は少ないが、2005年のマサチューセッツ工科大学(MIT)による強盗に関する研究では、サマータイム移行後に強盗が7%減少したことが示されている。また長年にわたり、小売店や一部の観光業界からは、日照時間が延びることはビジネスに好影響を与えるとの声が上がっている。

しかし、米国睡眠医学会は2020年に公式見解を発表し、米国は季節による時間変更を廃止し、通年で固定された全国統一の時間を採用すべきだと主張した。同会は標準時を支持しており、その理由は「人間の概日生物学(体内時計)に最も適しており、公衆衛生と安全に明確なメリットをもたらす」からだとしている。サマータイムを導入すると、朝が暗くなり夜が明るくなるため、体内の自然なリズムが崩れてしまうという。

医学誌『Journal of Clinical Sleep Medicine』に掲載されたこの見解では、標準時とサマータイムの切り替えが、脳卒中の増加、急性心房細動による救急搬送、睡眠不足など、数多くの健康リスクと関連していることが指摘されている。さらに、サマータイムへの移行直後の数日間は、交通事故による死亡者が最大6%増加するという。

新たな研究として、スタンフォード・メディシンの科学者らが、異なる時間政策が概日リズムにどのように影響するかをモデル化した。米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された彼らの2025年の研究結果では、年2回の時計変更を廃止することが健康増進につながり、なかでも恒久的な標準時の導入が最大のメリットをもたらすことが示された。

彼らの試算によると、恒久的な標準時を導入することで、米国の肥満率は0.78ポイント低下し(症例数が約260万件減少)、脳卒中は0.09ポイント減少する(約30万件減少)可能性がある。恒久的なサマータイムも効果はあるものの、その影響は小さく、肥満率は0.51ポイント(170万人分)、脳卒中は0.04ポイント(約22万件)の減少にとどまるという。

(Forbes.com 原文)

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