Slackの調査によると、小規模企業のオーナーは非生産的とされるタスクに、1日平均96分を費やしている。これを1年間に換算すると、約2週間の時間が失われていることになる。小規模企業にとって、この差は存続か成長かの分かれ目になり得る。
筆者は、この「生産性の低下」の大部分が、小規模企業における非効率なプロセス、特に管理業務に関連していると考えている。手作業による書類処理、支払いの催促、さらにはデジタルシステムを構築せずに紙の書類をファイリングすることなど、これらすべてが、毎日いくつもの役割を兼務する小規模企業のオーナーの時間とリソースを奪っている。
管理業務が山積し、そこから抜け出せない状態では、大局的な視野を持つ余裕は生まれない。しかし、目的を持った自動化を導入すれば、戦略的なビジネスの成長に集中するための時間を確保できる。
管理業務の影響を過小評価してはならない
管理業務は終わりがあるものではなく、継続的なものであるため、明確な達成感を得られることはめったにない。商談の成約や製品のローンチ、あるいは顧客との直接的な対話とは異なり、その影響は目に見えにくいことが多い。
しかし、これらの反復的なタスクは、ビジネスを維持するために不可欠な仕事(毎週、あるいは毎月の「必須」事項)であることが多く、未払い金の督促、財務書類の管理と整理、顧客記録の更新、請求書の処理、さらにはメールの返信などが含まれる。
継続的な管理業務を遅滞なくこなすために必要な規律や細部への注意は、小規模企業のオーナーを、会社の成長を促すより付加価値の高いタスクから遠ざけてしまうことが多い。
生産性におけるもう一つの隠れた課題は、タスクの切り替えだ。心理学者の推計によると、タスクの切り替えは個人の生産的な時間の最大40%を消費する可能性がある。小規模企業のオーナーが、収益を生み出す活動を一時中断して管理業務を行わなければならない場合、生産性は著しく阻害される。
その上、多くの小規模企業はいまだにスプレッドシートや手作業による紙ベースのプロセスに依存している。また、デジタルツールを活用している場合でも、それらは個別に動作する低コストまたは無料の選択肢であることが多い。予算の制約から、完全に統合されたシステムへの投資が困難なことも多く、結果として各ツールが分断され、一方に入力した情報がもう一方に必ずしも自動反映されないという状況に陥っている。
管理業務を自動化する
デジタルソリューションを通じてルーティンワークを簡素化し、それらを連携させることで、小規模企業は手作業を減らし、効率を向上させ、貴重な時間を確保することができる。
タスクの自動化は、単に時間を節約するための手段(先述の通り、最大で2週間分に相当し得る)にとどまらない。より重要なのは、それが長期的な投資として機能する点だと筆者は考えている。1日の中でわずかでも時間を取り戻すことができれば、戦略的な成長に集中する機会が生まれる。自動化されたプロセスやシステムの初期費用やセットアップを検討する際には、自動化によって、最も高い投資対効果をもたらす分野により多くの時間を投資できるようになるという点も考慮することが重要だ。
多くの小規模企業が、自動化の導入は高コストで、複雑で、時間がかかると考えて躊躇しているのを筆者は目にする。既存のプロセスを変更することは、不要な混乱を招くと感じることもあるかもしれない。しかし、ファイルを検索したり、未払いの請求書すべてを手作業で追跡したりすることによる業務の中断は、より効率的なプロセスを構築するために必要な短期的な調整よりも、長期的にははるかに大きな混乱をもたらす可能性がある。
最初の一歩を踏み出す
基本的な財務報告は、予測可能であり、ルールに基づいたワークフローであるため、特に自動化に適している。請求書発行や報告書作成などの手作業を自動的に処理できるデジタルツールを導入することは、正確性の向上やミスの削減にもつながり、自動化できないタスクに集中するための貴重な時間を節約できる。こうした業務が効率化されれば、企業は顧客に対してより迅速に対応し、より一貫した(そして先を見据えた)コミュニケーションを取ることが可能になる。
書類仕事や手作業によるプロセスに圧倒されていると感じている小規模企業のオーナーにとって、最善の第一歩は、1週間の中でどの管理業務に最も多くの時間が費やされているか、あるいは日常業務に最も支障をきたしているかを特定することだと筆者は考えている。
しかし、ビジネスの成長だけに焦点を当て、管理業務を完全に自動化することがゴールではないことも付け加えておくべきだろう。一部のタスクにおいては、依然として人間の判断や監視が有益である。
自動化によってそうした時間のギャップを埋める方法を見出すことで、小規模企業のオーナーは、反復的な管理業務に費やす時間を減らし、ビジネスを成長させるためにより多くの時間を充てることができる。



