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2026.10.06 16:34

AI競争は「米中対決」ではない、真の戦いは「人的資本」の争奪戦だ

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いつの時代も、いかなる場所でも、繁栄の原動力となるのは人である。トランプ政権によるビザ発給制限の厳格化に伴い、優秀な外国人留学生が米国で学び、働くことが困難になっている今、この普遍的な真理は真剣に検討されるべきだ。

これは、ビル・ゲイツが数十年前、マイクロソフトの最大のライバルはゴールドマン・サックスだと言い放った逸話を思い起こさせる。ゲイツの見解では、人材争奪戦でゴールドマンに敗れれば、それはマイクロソフトの業績低下となって表れるということだった。

現在の政治環境において、ゲイツの指摘は十分に顧みられていない。トランプ大統領は先日の国連総会で「超知能(スーパー・インテリジェンス)を制する者が世界を制する」と主張したが、同政権の外国人材に対する政策はその美辞麗句とは裏腹である。

現在、トランプ政権は専門技術職向けの「H-1B」ビザの年間発給枠を8万5000件に制限しているが、これは米国への移住を目指す外国人労働者や米国のテック企業の需要に対して全く足りていない。さらに、移民全般に対する障壁が高まっていることも加わり、米国における人工知能(AI)や「超知能」の進歩に不可欠な海外のテック人材は、学びや就職の機会を求めて他国に目を向け始めている。

これに対し、米国には国内のテクノロジー人材が十分にいるから問題ない、という声もあるだろう。ビル・ゲイツがゴールドマン・サックスをスター人材獲得におけるマイクロソフト最大の競争相手と見なしていた時代には、それは間違いなく事実だったし、ほんの数年前ならさらにそう言えたかもしれない。だが、もはやそうではない。

その証拠として、NeurIPS(旧称NIPS)と呼ばれる神経情報処理システム会議を挙げてみよう。同会議は、機械学習、人工知能、計算論的神経科学を専門とする研究者にとって、最も権威ある年次総会と広く認識されている。カーネギー・チャイナ(Carnegie China)が発表した最新の報告書によると、「同会議に論文が採択された執筆者は、依然としてこの分野の『ネイビーシールズ(精鋭部隊)』とも言えるエリート研究人材と見なされている」。ここまでは良い。だが、ひとつ問題がある。

この調査は、「中国が世界のエリートAI人材の最大の供給源として、圧倒的なリードを確立している」ことを明らかにしている。これ自体は悪いことではない。

第一に、有能な人々の間で分業が行われることは、依然として進歩の最大の源泉である。そして、その分業が国境をまたいだからといって、進歩が止まるわけではない。付け加えるなら、中国のAI分野における最優秀層が徐々に中国国内にとどまるようになっている一方で、同報告書は、米国への「依然としてほぼ一方通行の人材の流れ」が残っていると説明している。

それでも、中国のエリートAI人材の米国への移動が明らかに鈍化していることは否定できない。残念なのは、この流れの縮小が、中国のテクノロジー分野の精鋭たちが世界最大のテクノロジー舞台で自らの能力を示したいという意欲を失ったことを反映しているわけではない点である。むしろカーネギー・チャイナの報告書は、長らく米国に有利に働いてきた人材流入の減少は、「ビザ規制の厳格化の結果、とりわけSTEM(科学・技術・工学・数学)分野の中国人大学院生が米国に来ることが『より難しく』なった」ことの帰結だと示している。

したがって、中国における広範な技術進歩、とりわけAI分野での前進が、中国のトップAI人材に対して学業や仕事のために中国にとどまる強い誘因を生み出していることは紛れもない事実だが、この問題には見えにくい重要な側面がある。

具体的には、もしこうした制限がなければ、中国から米国への人材流入はどうなっていただろうか。米中間のいわゆるAI覇権をめぐる「戦争」が続くなかで、これは自問するに値する問いである。米国が敗れる理由が、競争力がないからではなく、政治が不必要に邪魔をしたからだとしたら、これほど不幸なことはない。

(forbes.com 原文)

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