経営・戦略

2026.10.05 09:12

ビジネスにおいて「信頼」と「公平性」が不可欠である理由

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米国は、国際ビジネスにおける世界有数の中心地の一つである。その地位は、巨大な市場、資金へのアクセス、そして多様な人材によって支えられている。しかし、それと同等に重要な要素がもう一つある。それは、企業が司法制度に対して寄せる信頼である。

国際的な取引には常にリスクが伴う。契約が不履行になることもあれば、資産が国境を越えて移動することもある。株主が企業の意思決定に異議を唱えることもある。紛争が生じた際、当事者には信頼できる法的な解決の場が必要となる。

したがって、信頼できる司法制度は単なる公的機関以上の存在である。それは一国のビジネスインフラの一部なのだ。ビジネスリーダーは、司法制度がどのように信頼を築いているかから学び、それを自らの組織に応用できるはずである。

司法制度から学ぶ

私はカリフォルニア州とニューヨーク州の弁護士資格を持つ訴訟弁護士である。両州において、国際的な当事者、取引、資産が絡む紛争を扱ってきた。これはカリフォルニアやニューヨークでは一般的なことである。両州には多くの外国籍住民が暮らしており、金融、テクノロジー、貿易、不動産、メディア、プロフェッショナルサービスの一大中心地でもあるからだ。

カリフォルニアやニューヨークで提起される紛争は、複数の管轄区域にまたがることがある。ある州で設立された企業であっても、その所有者たちが異なる国に住んでいる場合もある。契約交渉が海外で行われた可能性もあれば、決済が複数の金融機関を経由して行われた可能性もある。証言者の使用言語が異なり、関連書類が米国外に保管されていることもある。

これらのケースは、単なる地方の訴訟ではない。米国の裁判所で審理される国際的な商業紛争である。実務を通じて、国際的な当事者が契約においてカリフォルニア州法やニューヨーク州法を選択することが多いと実感している。また、将来の紛争解決の場として、これらの州の裁判所を指定することも珍しくない。当事者双方が証拠や法的根拠を提示する機会を求めているからだ。

そして最も重要なのは、公平で独立した意思決定者を求めていることだ。ある海外のクライアントは、自身の紛争に関わる国の司法制度を信頼していないと説明した。汚職や個人的な影響力が判決を左右するのではないかと懸念していたのだ。彼は、米国の裁判所であれば、より中立的なプロセスが提供されると信じていた。

この会話は、より広範な懸念を私に気づかせるものだった。企業は、訴訟で敗訴するリスクは受け入れるかもしれない。しかし、判決が金で買われたり、私的に支配されたりするような制度を受け入れることはできない。

信頼できる裁判所は、勝利を約束するのではない。合法的なプロセスを約束するのだ。この違いは極めて重要である。汚職は、入念な契約書の作成だけでは解決できない不確実性を生み出す。関与する当事者が、契約を執行する責任を負う機関を信頼していなければ、いかに強固な契約であってもその価値は限定的なものとなる。

これと同じ原則が、民間組織の内部にも当てはまる。

企業内部で公平性が必要な理由

企業は、自らの経営管理構造における公平性を無視しながら、公的機関に対して高潔さを求めることはできない。

従業員は、重要な意思決定が正当な基準に基づいていると信じられなければならない。昇進は業績や実力に連動すべきであり、報酬制度は一貫しているべきだ。また、不服申し立ては公平に審査される必要がある。

身内びいきやえこひいきは、汚職が司法制度を損なうのと同様に、組織に損害を与える。実力よりも人間関係の方が重視されると従業員が感じれば、エンゲージメントは低下する可能性が高い。優秀な人材が離職し、マネージャーは信頼を失い、社内紛争が増加する恐れもある。

公平性とは、あらゆる状況において画一的な対応を求めるものではない。職務の違いによって給与に差が生じるのは当然であり、パフォーマンスのレベルによって提供される機会が異なるのも正当である。しかし、適用されている基準が従業員に理解されていなければならない。

私の経験上、人はプロセスを信頼しているときこそ、時間とエネルギーを惜しみなく投じるものだ。

あらゆるビジネス上の関係は、交換の上に成り立っている。投資家は資金を提供し、従業員は労働と判断力を提供する。パートナーは責任を分担し、顧客は価値と引き換えに売上をもたらす。これらの関係は信頼に依存している。人々は、交わされた合意が守られると信じる必要があるのだ。

競争優位性を守る

裁判所がビジネスの成功を自ら作り出すわけではない。しかし、企業がより大きな確信を持って事業を行える環境を整えている。強固な司法制度は長期的な計画を支え、財産権や契約上の権利を保護する。また、紛争解決に構造化された手法を提供し、資金力や影響力を行使して結果を支配しようとする当事者の力を制限する。

これらと同じ原則が、ビジネスリーダーによる会社経営にも適用される。完璧な企業(あるいは司法制度)は存在しない。リスクの軽減にはコストがかかり、問題の解決に時間がかかりすぎることもあれば、マネージャーや従業員が過ちを犯すこともある。

こうした問題には継続的な注意が必要である。しかし、その解決策は独立性と透明性を強化することであり、弱めることではない。米国の各州や連邦が、自国の裁判所に寄せられる国際的な信頼から恩恵を受けているのと同様に、企業も自らの組織に寄せられる信頼から恩恵を受けている。その信頼を、決して当たり前のものと思ってはならない。

(forbes.com 原文)

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