リーダーシップ

2026.10.05 09:01

なぜ、実績ある女性リーダーほど「自分の声」を信じられないのか

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女性リーダーが「自分の声」を信じられない理由

女性が受けがちなアドバイスは、驚くほど一貫している。自信を持って話す、もっと目立つようにする、謝るのをやめる、その場を支配する、といったものだ。そこには、パフォーマンスを向上させることで権威が得られるという前提がある。話し方を改善し、緊張をコントロールし、十分に洗練されたコミュニケーションをとれば、ようやく聞くに値する人物として扱われるようになる、というわけだ。

しかし、もし彼女たちがすでに、聞くに値する存在だとしたらどうだろうか。

私が共に仕事をしている実績のある女性たちには、経験が不足しているわけではない。彼女たちはビジネスを立ち上げ、不確実な状況下でチームを率い、家庭を築き、資産を管理し、重大な結果をもたらす決断を下してきた。周囲の人々は、企業やキャリア、資本を彼女たちに託している。それなのに、自分ならではの信念を明確に言葉にするよう求められると、途端に慎重になってしまうことが多い。

問題は、女性たちが自分の「声」を見つけられないことではない。多くの女性が、自分自身を信じるよりも先に、その場の空気を信じることを学んでしまったことにあると私は考えている。

その結果、彼女たちは他者が反応を示す前に、自分で自分の言葉を検閲してしまう。適切な言葉を探すのは、語るべき言葉がないからではなく、その言葉が受け入れられるかどうかを静かに推し量っているからなのだ。

ギャップは、知識とコミュニケーションの間にあるのではない。判断と信頼の間にあるのだ。

この違いを理解することは、女性とリーダーシップに関する議論全体を大きく変えることになる。

「自己放棄」を克服する

多くの女性は、他人の意図を汲み取り、反応を予測し、感情の変化を察知することを学ぶことで、極めて優秀なリーダーになる。私たちの戦略は時に、人間関係を守り、その場が何を求めているかを理解することに帰結することがある。これらは弱点ではない。つながりや信頼、心理的安全性を作り出すことができる高度なリーダーシップ能力だ。ただし、それには揺るぎない内面の基盤が必要となる。このスタイルの問題は、他者への配慮が、自分自身を裏切るという代償を伴うときだ。

私たちのリーダーシップが、自己への信頼に取って代わるようなことがあってはならない。「これは受け入れられるだろうか?」という問いから、「これは自分にとって真実か?」という問いへと移行すべきだと私は考える。自己放棄に悩む女性リーダーが遂げられる最大の転換は、自分がどう見られるかをコントロールするのをやめ、自分が揺るぎない真実だと確信している立場にしっかりと立つことだ。

自分を信じ、成功を定義する

私の経験上、女性リーダーは、昇進を果たしたり、賞を受賞したり、売上目標を達成したり、社会的な評価を得たりすれば、自ずと自分を信じられるようになると考えがちだ。しかし時として、その逆のことが起こる。私たちは、自分自身のあり方や、自分を稀有で傑出していて、ユニークで価値ある存在にしている要素ではなく、何をしたか、どれだけのことを成し遂げたかに自身の価値を委ねてしまうのだ。

すると、評価されることが「発言する権利を勝ち取らなければならない」という証拠のように思えてくる。称賛は私たちの権威を認めてはくれても、それを生み出すことはできない。社会的評価は重要だが、それを権威の源泉と履き違えてしまうと、危険な状態に陥ると私は考えている。

自分が信頼に足る存在かどうかを他者の承認に依存していると、そのリーダーの判断力は常に「執行猶予」の状態に置かれ、自身の経験がすでに教えてくれていることを口にする権利を証明するための証拠集めを続けることになる。このため、実績のある女性たちがさらに別の資格や肩書きを追い求めるようになってしまう。しかし本当に必要なのは、自身のこれまでの人生がすでに生み出してきた知性を信じることなのだ。

自己破壊的なパターンを止める

では、この自己破壊的なパターンを止めるにはどうすればよいのだろうか。

自身の経験が教えてくれたことに気づくことだ。それらを解釈し、その中にある真実を認識し、その真実がどのように他者の役に立つかを考える。自分が歩んできた人生を信じ、自分が語るべきストーリーを土台にするのだ。

これは、すべての個人的な経験を公にすべきだと言っているわけでも、痛みを経験すれば自動的に賢くなると言っているわけでもない。ただ、困難を耐え抜いたことで、粘り強く取り組んで成功するためのどのようなスキルが身についたのかを理解すれば、専門知識は私たちが知っていることを伝え、私たちの声はそれがなぜ重要なのかを伝える、ということに気づくことができる。

私のクライアントの一人に、自社のために重要な決断を数分で下せる優秀な創業者がいた。しかし、彼女が舞台で発信したいメッセージを一緒に作り始めると、彼女の決断力は鈍ってしまった。彼女は中心となるアイデアを何度も何度も書き直した。書き直すたびに、メッセージは洗練されていったが、同時に生きた力を失っていった。

聴衆を納得させようとし始める前に、自分自身は何を知っていたのか、と私は彼女に尋ねた。長い沈黙の後、彼女はこう言った。「適切なメッセージを見つける手助けが必要なのだと思っていました。でも本当に必要だったのは、自分がすでに知っていることで十分なのだと信じるための許可だったのですね」

彼女に必要だったのは、より優れたメッセージではなく、自身のメッセージが持つ権威とのより強い結びつきだった。彼女自身の言葉だからこそ、それで十分なのだと認める必要があった。そして、自分は今のままで十分なのだと知るために、自分自身との関係性を変える必要があったのだ。

メッセージが自分の価値を証明してくれるだろうか、と自問するのをやめると、彼女はより有益な問いを立てられるようになった。それは「自分が歩んできた人生の何が、いま他者の役に立つのだろうか」という問いだ。自分自身との関係が変わったことで、彼女の言葉も変わった。信頼されようと必死になっている人のようには、もう聞こえなくなった。心からそう思って話している人のように聞こえるようになったのだ。

本物の権威を持つ「声」になる

すべてを一変させるのは、権威は自己信頼から生まれるのだと理解することだ。権威を持つために、リーダーは自分が常に正しいと信じる必要はない。ただ、異議を唱えられたときでも、自分を見失わずにいられると信じることだ。

権威は、他者があなたを認めたときに始まるのではない。自分が歩んできた人生が、他の誰にも真似できない独自の視点をもたらしてくれたのだと自分自身で認めたときに始まる。自分の声を使う許可を求めるのをやめ、他者の役に立とうと決意したとき、あなたの声は力を持つ。

だからこそ、自分の声を持つために必要なのは、自信よりも「勇気」なのだと私は信じている。自信は成功の後に高まり、批判を受けるとしぼんでしまいがちだが、勇気は結果の保証がなくても前に進む意志があるかを問いかけるからだ。

これからのリーダーシップには、経験を知恵へと変え、それを受け入れる準備ができている場にその知恵を提供できるリーダーが必要だ。あなたのこれまでの人生が、すでにあなたの声を形作っている。取り戻さなければならないのは、その声を信じる意思だけだ。

完璧な確信など必要ない。必要なのは、真実を語るブレない軸、人目に触れる勇気、そして何があっても自分であり続けるための十分な自己信頼なのだ。

(forbes.com 原文)

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