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2026.10.03 14:11

ネットのミームからフォーチュン500企業並みへ、アップル「AirPods」成功の軌跡

Adobe Stock

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アップルは2016年9月7日の「iPhone 7」発表によってコミュニティに新たな次元をもたらしたが、それはユーザーに愛されていたポート(イヤホンジャック)を廃止し、新たなBluetoothヘッドフォンである「AirPods」への移行を促すことを意味していた。

本稿は、スマートフォン時代を形づくった瞬間を振り返る「iPhoneの30日間」の23日目である。

なぜ誰もがAirPodsを笑ったのか

AirPodsは当初、懐疑的な目で見られ、その形状は「歯ブラシの頭」のようだと揶揄された。オープン型(インナーイヤー型)の形状から、フィット感の悪さや、意図せず紛失してしまうのではないかという議論が巻き起こった。また、小さなバッテリーを満充電に保つためには、付属のケースが必要だった。さらに、当時のBluetoothイヤホン自体の評判の悪さに加え、159ドル(約2万円)という価格設定も相まって、販売を難しくしていた。

AirPodsに搭載されたアップルの独自チップ「W1」が、これらの課題の多くを解決した。このチップはワイヤレス接続を制御し、電力を管理して効率を最大化するほか、イヤホン本体に内蔵された赤外線センサーがユーザーの耳への装着を検知した。極めて重要だったのは、アップルが面倒なBluetoothのペアリングプロセスを排除したことだ。充電ケースを開くだけで、AirPodsは自動的にiPhoneに接続された。

さらに、水面下ではもう一つのペアリングが行われていた。それは、AirPodsをユーザーのiCloudアカウントに追加することだ。このペアリング情報は、iPhoneからiPad、Apple Watch、Macなど、アップルのエコシステム全体に引き継がれ、デバイス間で音声をシームレスに切り替えることが可能になった。

iPhoneアクセサリーからフォーチュン500級の財務規模へ

ネット上のミームから、21世紀の第2の10年間を代表する製品の一つへ――そしておそらくティム・クック体制下のアップルで唯一真に成功した新製品へと変貌を遂げたAirPods。その小さな白いステム(軸)は、ヒップスターから一般層までを魅了する普遍的なファッションアイテムとなった。

この製品ラインは財務面でも大成功を収めており、累計売上高は2026年末までに1000億ドル(約15兆8000億円)を突破すると見込まれている。AirPods事業単体でも、フォーチュン500に名を連ねる多くの企業に匹敵する規模を誇る。しかし、アップルにとってそれは、極めて高い利益を生み出す、単なる「アクセサリー」にすぎない。

本稿は「iPhoneの30日間」の23日目である。昨日は、サンバーナーディーノ暗号化事件の余波を取り上げた。

(forbes.com 原文)

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