ビジネスはしばしば、結果がスコアボードに表示され、リーダーがあらゆる不手際の責任を問われる究極のスポーツと見なされる。これに対処するため、多くのリーダーが今、まるでアスリートのように自らの役割に向き合い、運動を日課の重要要素にしている。
運動が健康にもたらすメリットは十分に実証されている。それは健康的な体組成を維持し、慢性疾患のリスクを低下させる。高いプレッシャーにさらされる役割を担うリーダーにとって、運動は絶え間ない要求の中で不可欠な「安全弁(リリースバルブ)」としても機能する。
ある瞬間のプレッシャーは、しばしば次の瞬間へと持ち越され、リーダーの思考、反応、意思決定を形づくる。戦略的なタイミングで運動を取り入れることは、リセットし、その後の課題に新たな視点で向き合うための実践的な方法となり得る。
運動がリーダーの「生産性の低い思考ループ」を断ち切る仕組み
頭の中で考え事が多すぎるクォーターバックが、フィールドの状況判断を一歩遅らせてボールを持ちすぎてしまうのと同じように、エグゼクティブも同様の停滞を経験することがある。リーダーにとって、「反芻(同じ悩みを繰り返し考えること)」は、生産的な問題解決を装って現れることが多い。
リーダーは、達成できなかった目標にこだわり、誤った選択をすることを恐れ、面談での自身の回答を後悔したり、相反する優先事項や細かな意思決定に圧倒されたりすることがある。
きっかけが何であれ、こうした思考のループは、有益な洞察が得られなくなった後も長く続く傾向がある。
さらに驚くべきことに、このパターンはより長期的な影響を及ぼす可能性がある。2020年の研究では、認知機能が正常な高齢者292人を対象に調査を行い、反復的なネガティブ思考が多い人ほど、4年間にわたる全般的認知機能、即時記憶、および遅延記憶の低下ペースが速いことが示された。
これらの知見は観察研究によるもので、因果関係を立証するものではないが、リーダーが持続的な思考ループから抜け出すことの重要性を浮き彫りにしている。
学術誌「Journal of Affective Disorders」に掲載された最近の研究では、1回限りの中強度運動が効果を発揮するかどうかが検証された。研究チームは、中等度から重度のうつ病を患う成人24人に反芻を意図的に誘発させた後、2つの異なるセッション(30分間の中強度のサイクリング、または30分間の座った状態での安静)を体験してもらった。
自己申告による反芻は、運動開始から約10分後に減少を始めた。また、10人の参加者を対象とした小規模な脳波(EEG)解析では、最初の数分以内に脳活動のパターンが「気分転換」の方向へシフトしていた。これは、自己申告による主観的な変化が現れる前に、すでに精神的な切り替えが始まっている可能性を示唆している。
運動がリーダーの「次のストレス反応」を和らげる仕組み
ある出来事が終わっても、その影響はしばしば残り、次の1時間、次の会議、あるいは次の決断を左右する。反芻は、このような持ち越しの一形態だ。また、リーダーは、厳しい内容を含む決算説明会、重大な取締役会、あるいは従業員の去就に関する話し合いなど、事前に予想されるストレス(予期ストレス)にも直面する。
学術誌「Psychoneuroendocrinology」に掲載された2021年の研究では、運動の強度が、その後に受ける心理的ストレッサーに対する身体の反応に影響を与えるかどうかが調査された。研究チームは、健康な若年男性83人を無作為に割り付け、トレッドミルで軽度、中強度、または高強度の運動を30分間行わせた。
その45分後、参加者は評価者の前でスピーチと暗算のタスクを行った。その結果、高強度の運動を行ったグループは、他の2つの低強度グループに比べて、コルチゾール(ストレスホルモン)の上昇が緩やかで、ピーク値が低く、基準値に戻るまでの時間も早かった。なお、高強度の運動は、運動直後には最大のコルチゾール反応を引き起こしていた。
ただし研究者らは、この最初の反応が負のフィードバック過程を活性化し、その後の心理的ストレッサーに対するコルチゾール反応を抑制した可能性があると提案している。この研究は、そのメカニズムを証明する設計ではなかった。それでも結果は、制御された身体的ストレスの負荷が、その後のプレッシャーに身体がどう反応するかに影響し得ることを示唆している。
リーダーが運動をより戦略的に活用する方法
運動は、厳しい状況に直面するリーダーにとって妙薬となり得る。睡眠不足の時期にパフォーマンスを高める助けになる可能性もある。元ディズニーCEOのボブ・アイガー氏は、運動によって「世界とその日一日に、もう少し整理された状態で立ち向かう」ための明晰さを得られると語っている。
戦略的な変数となるのは、「タイミング」「強度」「環境」だ。中強度の運動は、リーダーの生産性の低い思考ループを和らげるのに役立つ。また、十分な回復時間を設けた上でスケジュールされた高強度の運動は、その後に受けるプレッシャーへの生理的反応を変化させる可能性がある。
運動を行う環境も重要だ。米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された2015年の研究では、健康な成人38人を無作為に割り付け、自然環境または都市環境のいずれかで90分間歩かせた。その結果、自然の中を歩いたグループは、反芻に関連する脳領域の血流が減少し、自己申告による反芻のレベルも低下した。
クリアな思考は、エグゼクティブにとって最も貴重な資産の一つだ。前四半期の振り返りであれ、困難な知らせを伝える準備であれ、戦略的なタイミングで運動を取り入れることで、リーダーは前の瞬間の「心のしこり」を引きずることなく、重要局面に臨むことができる。



