オクラホマ大学は、ハロルド・ハムから1億5000万ドル(約237億円)の寄付を受けた。同大史上最大の単独寄付となるこの資金は、糖尿病研究、医療教育・研究の推進と、同州の医療人材の強化に充てられる。
ハムの寄付をたたえ、オクラホマシティにあるOUのヘルスキャンパスは「オクラホマ大学ハロルド・ハム・ヘルスキャンパス」に改称される。
1億5000万ドル(約237億円)の寄付のうち、5000万ドル(約78億8000万円)はハロルド・ハム糖尿病センターの研究支援に使われる。同センターは、2007年のハムによる主導的寄付を受けて設立された。設立以来、同センターが獲得した米国立衛生研究所(NIH)からの研究資金は、500万ドル(約7億8800万円)から3300万ドル(約52億円)に増加している。
糖尿病向けの5000万ドル(約78億8000万円)は2つに分けられる。3000万ドル(約47億3000万円)は、ハロルド・ハム糖尿病センターのエグゼクティブディレクターであり、糖尿病プログラム担当副プロボスト、糖尿病研究のチカソー・ネーション寄付講座教授でもあるジョン・P・カーワンが特定した取り組みを支援し、2000万ドル(約31億5000万円)は施設整備と研究インフラに充てられる。
残る1億ドル(約158億円)は、6つの医療専門職カレッジと同大学の大学院で構成されるOUヘルスキャンパス全体の教育・研究基盤の発展に充てられる。同キャンパスはオクラホマ州の医療人材の80%を育成しており、今年はNIHからの資金提供額において、オクラホマ州の機関として史上初となる全米トップ100入りを果たした。
「ハロルド・ハムは、生涯を通じて可能性を見極め、それに向けて行動する勇気を示してきた世界的なビジョナリーである」と、OUのジョセフ・ハロズ・ジュニア学長はニュースリリースで述べた。「彼の驚くべき物語は、アメリカンドリーム、そしてオクラホマを形づくる大志と決意を体現している。今日、彼はオクラホマの医療の軌道を変える人材、連携、能力を築いてきた大学、州、コミュニティを見ている。この寄付は、その歴史的な規模をはるかに超える意味を持つ。いま何が可能になっているのかに対するハロルドの信念であり、この瞬間をつかみ、次世代にわたって人々の生活を改善しようという、私たち全員への呼びかけである」
大学によると、2型糖尿病を患うハムは現在、オクラホマ大学最大の寄付者であり、生涯寄付額は2億5000万ドル(約394億円)に近づいている。オクラホマ州出身のハムは、小作綿花農家の13番目かつ末っ子として生まれた。油田地図のない地域で油井を掘り、石油の発見を目指す「ワイルドキャッター(山師)」として石油業界でのキャリアを始めた。大学教育はオクラホマ州イーニドのフィリップス大学で修了した。フォーブスは現在、彼の純資産を約190億ドル(約3兆円)と推定している。水圧破砕(フラッキング)技術の先駆者であるハムは、全米有数の独立系石油会社コンチネンタル・リソーシズの創業者である。
ハムは、「この国がこれまで成し遂げてきた最も偉大なことは、より良いことが可能だと信じ、それを実現するために働く意思を持つ人々から始まった。私は生涯を通じて、未来を変える機会を目にしたなら、傍観者でいるのではなく、行動するのだと信じてきた。オクラホマは、私が到底返しきれないほど多くのものを与えてくれた。だからこそ、この州の人々の健康と命に投資すること以上に大きな投資は思い浮かばない」と述べた。
さらにハムはこう付け加えた。「いま私たちには、医学と科学の最も優れた人材をオクラホマに呼び込み、かつては不可能に思えた発見を追求するための資源を提供し、州境をはるかに越えて人々の人生を変え得るものをここに築くという、並外れた機会がある。私の願いは、この寄付がオクラホマを次の偉大な医学的ブレークスルーが生まれる場所にする一助となることだ。病気が予防され、命が救われ、いつの日か糖尿病のような病気が治癒される場所である。それは築くに値するレガシーだ」



