VC

2026.10.04 11:00

投資家の説「スタートアップの失敗1社につき、フェイスブック級の成功が1社」は本当か

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ユニコーン企業がいかにして「ゾンビ」化しているかを取り上げたニューヨーク・タイムズの記事の中で、驚くべき主張が報じられた。ベンチャー投資家たちは、「失敗はつきものであり、廃業する企業が1社あるごとに、フェイスブックやグーグルのような並外れた大成功を収める企業が1社存在する」と語っているという。これは本当なのか。ベンチャーキャピタル(VC)から資金調達した企業が1社廃業するごとに、並外れた大成功を収める企業が本当に1社誕生するのだろうか。このような実績を持つ投資家とは、一体誰なのだろうか。

ハーバード大学が引用した研究によると、スタートアップの最大75%が失敗するという。失敗がそれほど一般的であれば、フェイスブックやグーグル規模の「ホームラン」は、実際にどれくらい存在するのだろうか。先の主張は、VCから資金調達したベンチャー企業の半分がフェイスブックやグーグルのようになるという意味ではない。失敗と並外れた大成功の間には、多くのベンチャー企業が存在し得る。

だがこの発言は、興味深い問いを提起する。VCは本物のホームランをどれほど支援しているのか。その答えは起業家にとって重要だ。なぜなら「成功した投資」「ホームラン」「成功したベンチャー」は、まったく異なる意味を持ち得るからである。

どれほどの「成功した」スタートアップが存在するのか

最もよく知られたベンチャーキャピタリストの一人であるマーク・アンドリーセンは、いくつかの驚くべき数値を提示している。

アンドリーセンの推計によると、米国では毎年、約4000社のスタートアップがVCからの資金調達に値する可能性があり、そのうち優秀なVC群が共同で投資するのは約200社だという。そして、これら200社のうち、年間投資利益の90%以上を生み出すのは、わずか15社程度であると彼は見積もっている。トップクラスのVCファンドであっても、その15社のうち2〜3社しか獲得できないかもしれない。彼の結論は、「最も優秀なVCであっても、大勝する企業のほとんどを逃している」というものだ。

これは、「失敗する企業1社につき、フェイスブックまたはグーグルが1社ある」という言説とは、大きく様相が異なる。しかし、ここにはもう一つの複雑な問題がある。そもそも「VC投資の成功」とは、正確には何を意味するのだろうか。

「成功」と「ホームラン」は同じではない

起業家にとって成功したベンチャーであっても、VCにとってのホームランであるとは限らない。また、ある投資案件が研究者の定義する「VCの成功」に合致していても、それがフェイスブックやグーグルに遠く及ばない規模であることもある。さらに、中規模の成功であっても、創業者の持分が大幅に希薄化されている一方で、投資家は相応の利益を得ている場合もある。VCの投資成功が、起業家にとっての幸福な結末、つまり財務的な成功を必ずしも意味するわけではないのだ。

全米経済研究所(NBER)による2026年の画期的な研究(ブレイク・ジャクソンと、スタンフォード大学のイリヤ・ストレブラエフ教授の共著)では、米国のVCファンドに所属する10万人以上の専門家を調査した。その結果、投資実績のあるVCのうち、投資の「成功」を収めたと認定されたのは40%未満であった。さらに驚くべきことに、わずか5%のVCが投資利益の90%を生み出していた。

また、研究者たちは投資家個人のスキルにも格差があることを発見した。そして、スーパースターとしての地位を確立したVCは、評価額の高いスタートアップへのアクセスをさらに高めていた。

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編集=鈴木喜生

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