ビジネス界の女性リーダーとして、私はこの二面性を身をもって経験してきた。周囲は私たちが「大丈夫」であることを期待することが多く、そのため恐れ、悲しみ、怒り、疲労、その他の感情を押し殺してしまいがちだ。
感情表現に関して、女性は男性とは異なる基準に直面することが多いと感じている。感情を見せると、扱いにくいとかプロ意識に欠けると見られてしまうことがある。たとえば、ある研究によれば、「男女いずれの評価者も、怒っている女性プロフェッショナルを、怒っている男性プロフェッショナルよりも低い地位に位置づけた」という。この研究は、「女性の感情的な反応は内面的な特性(たとえば『彼女は怒りっぽい人だ』『彼女は自制心を失っている』など)に帰せられる一方で、男性の感情的な反応は外部の状況に帰せられる」ことを明らかにした。
女性リーダーだからといって、プレッシャーを一身に受け止め、他の全員のためにすべてを支え続ける必要はない。私たちは人間だ。不安になることもある。心配することもある。プレッシャーの重みを感じることもある。それ以外にも多くの感情がある。だからといって、仕事上の境界線を踏み越えたり、すべての感情をあらわにしたりすべきだという意味ではない。しかし、自分自身に寛容になり、メンタルヘルスを優先すべきだということだ。すべてを内にため込めば、メンタルヘルスに影響を及ぼす可能性がある。
私が会社を立ち上げたのは20代半ばだった。自分の感情を健全でバランスの取れた形で管理する方法を学ぶまでに、数年の経験とライフコーチとの取り組みが必要だった。この変化によって、私のメンタルヘルスとワークライフバランスは改善した。今では、自宅にいるときに仕事からよりうまく距離を置けるようになっている。
私はメンタルヘルスの専門家ではないが、自身の経験から、女性リーダーとしてメンタルヘルスを優先する方法は4つあると考えている。
1. 自分に寛容になる
1つ目は、先ほど触れたことだ。他者が常に私たちに寛容であるとは限らないが、私たちは常に自分自身に寛容であるべきだ。ここまで歩んできた道のりを認める。間違いを犯しても、物事が計画通りに進まなくても大丈夫だと、自分に言い聞かせる。
自分に寛容になることは、セルフコンパッションと密接に関係している。そしてセルフコンパッションには利点がある。スタンフォード大学のCenter for Compassion and Altruism Research and Educationに寄稿された記事で指摘されているように、「自分自身に対してより理解深く、優しくなり、失敗を取り巻く感情と自分を同一視しすぎず、失敗はより大きな人間経験の通常の一部であると理解できるようになると、長期的にはより強く、より成功できるようになる」。
2. 別の視点を求める
自分の視点は貴重だが、限界がある。他者からの視点を求めるべきだ。
メンター、ライフコーチ、同僚など、他者から学ぶことで、問題や解決策を別の角度から見る機会が得られる。誰かが問題の捉え方を変えてくれたり、これまで考えたことのなかった対処法を提案してくれたりするかもしれない。そのアプローチが、やがて日常的に取り入れるものになることもある。
3. 仕事以外の生活を持つ
仕事以外の生活を持つことは極めて重要だ。私たちは常に働いている必要はない。
私からの助言は、趣味を追求する、ボランティアをする、旅行をする、あるいは単にリラックスする時間を取るなど、仕事以外で行う活動を見つけることだ。きちんとした形になっている必要はない。ワークライフバランスを持つことで、私は仕事でより良い成果を出せるようになり、物事を俯瞰して見られるようになった。最近、私とチームはダルエスサラームの女子ラグビーチームを支援することにした。もっと関わりたいと思い、私は彼女たちのトレーニングを始め、彼女たちを知るようになった。今では彼女たちは私の妹のような存在だ。彼女たちと過ごす時間は、私を前向きにしてくれる。その経験は、仕事は重要であり、仕事には仕事の位置づけがあるものの、私の人生で唯一の焦点ではないことを思い出させてくれた。仕事について過度に心配する必要はないのだ。
4. 自分も人間であることをチームに伝える
最後に、自分も人間であることをチームメンバーに定期的に伝えるべきだ。当然のことのように聞こえるが、私の経験では、人々はリーダーもまた人間であり、単に強さの象徴ではないことを忘れてしまうことがある。
私がチームに「私も人間だ」というメッセージを伝え始めると、彼らは私の視点をよりよく理解し、より共感をもって反応してくれるようになった。彼らは、私にも彼らと同じように果たすべき仕事があることを理解した。私は単に意味もなく特定の業務を頼んでいるわけではなかった。チームメンバーが私たちをまず一人の人間として見るほど、私たちにも調子の悪い日があるのだと認識するようになる。



