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2026.10.02 10:30

AI大手アンソロピックの「赤字は6.6兆円」、原因はグーグルとアマゾン

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流出したAI大手アンソロピックの目論見書から、同社の2025年の売上高が46億ドル(約7270億円)、営業損失が80億ドル(約1兆2600億円)だったことが明らかになった。ところが、同年の損失の総額は420億ドル(約6兆6400億円)にも上っている。

表面上の数値通りに受け止めれば、米国企業の年間純損失としては過去最悪の部類に入る。2008年の金融危機でシティグループが計上した291億ドル(約4兆6000億円)の損失に匹敵する規模である。ただし、アンソロピックはこれだけの資金を、計算資源や人材、企業買収につぎ込んで失ったわけではない。米国会計基準(GAAP)に従って、帳簿の上で計上した損失なのだ。

この損失の大部分は、アンソロピックの大口投資家2社の持ち分について、評価額が引き上げられたことによる。グーグルは2023年半ばに初めて同社に出資し、同年後半には、転換社債と呼ばれる負債の形で20億ドル(約3160億円)を投じた。転換社債は、のちにアンソロピックの株式に交換できる。アマゾンも2024年末、評価額460億ドル(約7兆2700億円)で80億ドルを投じた。こちらも転換社債による出資だ。

そして現在、アンソロピックは新規株式公開(IPO)で評価額2兆ドル(約316兆円)を目指していると報じられている。それにともない、グーグルとアマゾンが受け取る約束になっている株式の価値も大きく膨らんだ。転換社債はアンソロピックにとって負債であり、引き渡す株式の価値が上がれば、それだけ負債も重くなる。アンソロピックはその増加分を、会計上の損失として計上しなければならない。

損失の総額420億ドルから営業損失の80億ドルを除いた340億ドル(約5兆3700億円)に、ほかの投資家の持ち分についての損失も同じように含まれているのかどうかは、分かっていない。

ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスで会計学を教えるジョシュア・ロネン教授は「この損失は、喜ばしい出来事の裏返しだ。評価額が急騰したからこそ、損失がこれほど巨額になったのだ」と述べている。

グーグルは直近の決算報告で、非上場のスタートアップへの投資を1243億ドル(約19兆6000億円)保有していると開示した。投資先の名前は明かしていないが、その大部分は1社への投資だとしている。スタートアップへの投資の規模があまりに大きいため、グーグルほどの規模の企業でさえ、決算の数字が一時的に大きく動いた。

7月に発表した2026年4〜6月期の決算では、スペースXと「別の非上場スタートアップ」への投資から生じた990億ドル(約15兆6000億円)を、「その他の収益」として計上した。ニューヨーク・タイムズは2025年3月、裁判所に提出された書類をもとに、グーグルがアンソロピックの株式の14%を保有していると報じている。

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翻訳=酒匂寛

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