宇宙

2026.10.01 17:15

宇宙産業65兆円の主役はロケットではなく衛星データと地上設備

AdobeStock(写真はイメージです)

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市場調査・コンサルティングの株式会社シード・プランニングが、国内の宇宙・衛星関連の政府調達案件と民間企業の公開事例を調査した。その結果、地方自治体やJAXAを中心に衛星データの利用が進み、特に防災やインフラ管理の分野で社会実装が進んでいることがわかった。

宇宙産業は65.6兆円

米国の衛星産業の業界団体、Satellite Industry Association(SIA)の2024年年報をもとにシード・プランニングが整理したところ、世界の宇宙産業経済は65.6兆円。このうち衛星産業は46.6兆円で、全体の約71%を占める。衛星産業の内訳では地上設備が24.8兆円と最も大きく、衛星サービスが17.2兆円、衛星製造が3.2兆円、打ち上げが1.5兆円と続いた。

宇宙市場というとロケットや衛星製造が注目されやすいが、売上額では通信・測位などのサービスや地上設備の割合が大きい。宇宙インフラを地上で利用する領域まで含めて市場が形成されていることがわかる。

国内予算は1兆円規模

国内の宇宙関係予算も長期的に拡大している。令和8年度には当初予算、宇宙戦略基金、補正予算を合わせて1兆円規模となった。特に令和6年度以降は宇宙戦略基金が加わり、従来の当初予算に加えて中長期的な技術開発や事業化を支援する資金が大きな比重を占めるようになっている。

シード・プランニングによると、予算規模の拡大は衛星やロケットなどの開発だけでなく、衛星データの利用実証や民間事業者によるサービス実装を後押ししているようだ。今後は拡充された政策資金が具体的な調達や民間需要へどのようにつながるかが、市場を見る上で重要になるとしている。

最大の発注元は「自治体」

衛星データ・画像利用に関連する政府調達358件を用途別に見ると、「衛星データ・画像の購入・調達」が67件で最多だった。次いで「上下水道管路の漏水調査」が28件、「データ配信・処理基盤」と「温室効果ガス観測(GOSAT関連)」がそれぞれ27件となった。

発注元別では、都道府県・市町村が86件で最も多く、JAXAが65件、国土交通省が55件と続いた。

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文=福島はるみ

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