焦点は追加利上げの有無から幅と速度へ
最近のFRB理事の発言を踏まえると、政策当局者の焦点は、追加利上げが必要かどうかではなく、どの程度の幅で、どの速さで進めるかに移りつつあるとみられる。債券市場も同様の見方を示している。9月のFOMCでは、大半の参加者が年内の追加利上げをあと1回と見込んでいたため、市場の見通しは当時の政策金利見通しより引き締め方向へ傾いている可能性がある。
追加利上げは株式市場の重荷になり得る
追加利上げは株式市場のリスク要因にもなる。金利上昇は歴史的に、ある程度の株価下落と結び付いてきた。金利の影響を受けやすい業種ではすでに弱さが見られるが、米国株の主要指数S&P 500は年初から、エネルギー株とテクノロジー株の強さに支えられて上昇している。
CPI・原油・雇用が次の政策判断を左右する
FRB当局者は、今後公表される物価指標を注視する。米消費者物価指数(CPI)は10月14日、11月10日、12月10日に発表予定で、12月10日のCPIは12月のFOMC会合後に公表される。
基調的なインフレを左右する要因として、原油価格も注視される。原油価格は高い水準にあるが、直近の高値はやや下回っている。雇用市場が予想外に悪化すれば、FOMCが金融政策の進め方を見直す可能性がある。
市場では、FOMCが年内に残る2回の会合でいずれも利上げするとの見方が強まっている。ただ、インフレ指標が改善すれば、2回の利上げを見込む見方が後退する可能性はある。それでも9月29日時点では、追加利上げそのものは債券市場に強く織り込まれている。


