重要なお知らせ 「Forbes」の名称を使用した営業活動にご注意ください

リーダーシップ

2026.10.09 16:00

なぜ頼れる人ほど突然「職場を去っていく」のか? 見えない負担の正体

stock.adobe.com

stock.adobe.com

ビジネスパーソンでありながら、職場の同僚や部下に対してまるで親のように世話を焼いている自分に、ふと気づくことがある。

相手が自分で覚えておくべきことを思い出させ、自分が引き起こしたわけではない問題を片付け、気まずい話題を切り出す前に相手の機嫌をうかがうようになる。仕事を終わらせるだけでなく、その仕事を依頼された相手が不機嫌にならないように配慮することまで、自分の役目になってしまうのだ。やがて、人に協力を頼むこと自体が、自分でやってしまうよりも手間がかかるようになるため、どんなに小さな依頼であっても、心底疲れ果ててしまうようになる。

このような不均衡なダイナミクスは、職場において驚くほどよく見られる。常にリマインダーを必要とする同僚、周囲がその感情的な起伏に過度に気を遣うようになってしまったマネージャー、あるいは他人が解決しなければならない問題を繰り返し引き起こすチームメンバーなどに、心当たりはないだろうか。

こうした負担を背負い込んでいる人は、トラブルを先回りして察知し、言葉を慎重に選び、すべてが円滑に進むよう裏で根回しすることに非常に長けていく。彼らの有能さは重宝されるが、それは同時に、本来その人が負うべき責任を回避することを許してしまう事態を招く。

こうした関係を特に難しくしているのは、当事者同士の認識が大きく異なっている点だ。一方は、サポートされ、理解され、これほど頼りになる同僚と働けて幸運だと感じている。しかしもう一方は、対等な立場で働いているという感覚を徐々に失っている。

同僚のことはまだ好きかもしれないし、チームを大切に思い、仕事に誇りを持っているかもしれない。だが、自分が引き受けるよう期待されている責任の重さに、次第に不満を募らせていく。彼らがついに退職を決意したとき、依存していた側は心から当惑する。依存していた側の視点からは、すべてが完璧に機能していたように見えたからだ。

「手助け」が「背負い込み」に変わるとき

不平等な仕事上の関係の多くは、妥当な善意の行動から始まる。同僚が締め切りに遅れそうだから手伝う。マネージャーが厄介な話し合いに手こずっているから、自分が代わりに引き受ける。特に忙しい週に誰かが限界を迎えているから、自分が追加の仕事を引き受ける。こうした判断自体に何の問題もない。優れたチームは、特に困難な状況において、互いに助け合うことで成り立っているからだ。

次ページ > 有能さの罠

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事