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2026.09.30 08:51

ムバッペのオン移籍が今後のサッカースポンサーシップを再構築する可能性

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数十年にわたり、サッカーシューズ市場の上位は安定した寡占状態にあった。ナイキとアディダスがこの競技の最大級のスター選手を押さえ、プーマが強力な3番手を占め、残りを少数の小規模ブランドが奪い合う構図である。

キリアン・ムバッペがナイキを離れ、これまでサッカー業界での実績がゼロの創業17年のスイス企業オン(On)に移籍すると発表したことは、単にフランスのスーパースターがスポンサーを変えるという話ではない。それは市場構造がついに緩みつつあることを示すシグナルであり、同時にスポーツウェアブランドが今後、エリート選手を獲得するためにどう競争すべきかという本質的な問いを投げかけている。

この離脱の規模は特筆に値する。ムバッペとナイキの関係は2006年、彼がわずか9歳の頃に始まった。つまり同ブランドは、幼少期からサッカー界を代表する商業的アイデンティティの1つを実質的に築き、形づくってきたことになる。それにもかかわらずナイキが彼を失ったという事実は、同社が近年、クリスティアーノ・ロナウドやアーリング・ハーランドのような少数の看板選手を軸にサッカーの契約選手を集約してきたにもかかわらず、スポーツウェア業界で最も深く、最も長く続いてきたアスリートとの関係でさえ、競合が適切な条件を提示すれば、もはや破壊的変化を免れないことを示している。

この契約条件は、範囲と規模の両面で明らかに異なる。ムバッペは単にエンドースメント契約を結んだわけではない。報道によれば、オンの株式を取得しており、有償の広告塔から実際の企業ステークホルダーへと立場を変え、オンのデザインおよびテストチームを通じて製品開発にも関与する。

この仕組みは、オンがテニス界でロジャー・フェデラーとすでに実行したものを再現するものだ。2019年に結ばれたフェデラーとの契約にも同様に株式が含まれており、これがオンをニッチなランニングブランドから本格的なマルチスポーツブランドへと押し上げる原動力となった。この成功パターンを、はるかに知名度の高いアスリートを擁して世界で最も人気のあるスポーツに適用することは、オンが従来型の挑戦者ブランドとして競争しようとしているわけではないことを示している。同社はまた、信頼性を築くのに歴史的に数十年を要してきたスポーツにおいて、一気に信用を獲得しようとしているのだ。

ティエリ・アンリをフットボールディレクターに起用したことは、この戦略にもう1つの層を加えている。今回の発表に先立つほぼ1年にわたり、サッカー界のレジェンドを社内に迎え入れていたことは、オンがサッカースパイク市場への参入には製品工学以上のものが必要だと理解していたことを示す。すなわち、競技者としての実績と人脈を持ち、ムバッペのような選手を説得力をもって勧誘できる人物が必要だったのである。

一方で、競争上の影響はナイキだけに留まらない。アディダスとプーマは、長年にわたりエリートサッカー界のスポンサーシップの残りのシェアを実質的に二分してきたが、これからは潤沢な資金力を持ち、両社が歴史的に大規模には提供してこなかった株式付与の仕組みを用いてトップ層の人材を引き抜く能力を備えた、新たな参入者と向き合わざるを得なくなった。

ニューバランスやスケッチャーズのような他ブランドは、ここ数年、サッカーシューズ市場で正当な選択肢としての地位を築こうとしてきたが、突然、より豊富な資源と高い知名度を持つ競合が、自分たちが築こうとしてきた「新興の挑戦者」という同じポジションを占める状況に置かれている。オンの参入は、単に競合を1社増やすだけではない。むしろ、これらのブランドが差別化のために当てにしていた領域を圧迫する可能性がある。

この契約には、アスリートのエンパワーメントというより広範な潮流も反映されている。さまざまな競技のエリートアスリートは、ブランドの既存製品を着用する対価として報酬を受け取るという従来型モデルを受け入れるのではなく、株式、クリエイティブ面での主導権、製品決定へのより直接的な関与を求める動きを強めている。契約についてのムバッペ自身のコメントや、「まったく新しいものを築く」「明日のゲーム」を形づくりたいという発言も、その変化を反映している。

新スパイクの発売は来年になる見通しだ。ムバッペは一般消費者の手に渡る前の数週間以内に、試合でこのスパイクを初お披露目するとみられている。この時間差は、長期にわたる注目度の高いマーケティングキャンペーンとして機能することになる。フランス代表とレアル・マドリードでのムバッペのピッチ上での活躍、そして『EA Sports FC 2027』への登場予定が、消費者が実際に購入できるようになるはるか前から期待感を高めるからだ。

オンがこの華々しい契約を持続的な市場シェアへと実際に転換できるかどうかは、依然として未知数だ。野心的なスポーツウェアのローンチが、最初の大型契約獲得という手柄の後に失速した例は枚挙にいとまがない。しかし今回の契約は、これまでとは毛色が異なるように感じられる。

「当初から私がオンに引かれたのは、明日のゲームを形づくる助けとなる、まったく新しいものを共に築く機会だった。私たちが生み出すものに自分の経験と視点を持ち込み、イノベーションを通じて可能性を押し広げ、そして常にフットボールの喜びに忠実でありたい」とムバッペは述べた。「私たちには共有する夢があり、これは始まりにすぎない」

(forbes.com 原文)

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