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2026.09.30 08:46

サステナブルな技術で米消費者を狙う「Fairphone 6+」

Adobe Stock

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Fairphone 6+は前年のFairphone 6のアップグレードモデルであるが、修理の容易さと倫理的な部品調達に焦点を当てたこのスマートフォンは、単なるマイナーチェンジにとどまらない。筆者はこの649ドル(約10万円)のミドルレンジのスマートフォンを実際に試用し、一般的なスマートフォンへのアプローチとどのように異なるのか、そして消費者にどのような新しい提案を行っているのかを探った。

現在のテクノロジーにおいて、日常的に必要とされるスマートフォンの基本的な使用法、特徴、機能は、プリペイド式で店頭販売されているエントリーモデルの「初めてのスマートフォン」から、豪華なデザインを採用したプレミアムなフラッグシップモデルに至るまで、全面的に行き渡っている。前者は動作がやや遅いかもしれないし、後者は折りたたむことができるかもしれない。しかし、市場に出回っているどのスマートフォンも、電話機として果たすべき基本的な役割は満たしている。

そうなると、消費者が「スマートフォンA」ではなく「スマートフォンB」を購入する決め手は何なのかという疑問が生じる。Fairphone(フェアフォン)の場合、同社は最新のスマートフォンである「Fairphone 6+」を、製造工程にサステナビリティ(持続可能性)を組み込んだ、ユーザー自身で修理可能な端末としてアピールしている。

Fairphone 6+の修理容易性とサプライチェーン戦略

Fairphone 6+は、少なくとも2033年までのスペアパーツ供給保証に支えられた、業界でも独自性の高いモジュール式ハードウェア構造を導入している。超薄型の美観上の制約よりも、循環型経済における長寿命化を優先する設計だ。

2013年に最初のスマートフォンをリリースして以来、Fairphoneは消費者が簡単に修理できるスマートフォンを提供し続けてきた。それは、自社のウェブサイトやパートナーサイトを通じて予備部品を容易に入手できるようにするだけでなく、密閉されたスマートフォンに見られるようなハンダ付けや接着剤を避けることを意味する。ユーザーがアクセスしやすいネジ、簡単に交換可能なコンポーネント、そして使いやすいコネクタ、リボンケーブル、ポゴピン(スプリングピン)を採用した設計を行っている。

その裏返しとして、必要な固定具や内部ケーシングを収めるために筐体が大きくなり、決して流行りの薄型デザインとは言えないものになっている。また、Fairphone 6+の防塵防水性能はIP55であり、密閉された競合他社のスマートフォンよりも低いが、外気に触れる構造であることを考えれば驚くことではない。これがトレードオフであるが、多くのユーザーは喜んでこれを受け入れている。

修理可能なスマートフォンを実現するには、予備部品へのアクセスも不可欠である。Fairphoneは、6+の部品を少なくとも2033年まで提供すると表明している。その将来に向けた主張を測る最良の基準はFairphone 4である。2021年に発売されたこのモデルの部品は、現在も同社のウェブサイトから注文可能である。6+についても、少なくとも5年間の部品供給が期待できるのは妥当な予測だろう。

Fairphoneは、フェアトレード(公正取引)やリサイクル素材の利用に非常に力を入れており、Fairphone 6+の内部には高割合のリサイクルプラスチックや金属が使用されている(同社の2025年版インパクトレポートはこちらで確認できる)。これは長年にわたり同社のDNAの一部となっており、自社のサプライチェーンを確実に把握することにも役立っている。消費者団体「The Ethical Consumer(ジ・エシカル・コンシューマー)」によるスマートフォンメーカーの調査では、Fairphoneは100点満点中98点を獲得し、首位に評価された。

Fairphone 6+の市場位置づけと「倫理的ハードウェア」への割増料金

12.8GBのRAMと256GBのストレージを備えたモデルの価格は649ドル(約10万円)であり、Fairphone 6+は、コモディティ化した旗艦機の代替製品に比べて明確な価格プレミアムを伴う。その差額は、倫理的に調達された金属とリサイクルプラスチックによるサプライチェーンを支えるためのものだ。

これらは決して安価ではない。Fairphone 6+は、米国で一般市場向けに発売される初のFairphone端末であり、消費者は12GBのRAMと256GBのストレージを備えたモデルに649ドル(約10万円)を支払うことになる。特筆すべき点として、6+は最大2TBまで拡張可能なmicroSDカードに対応している。

この価格は、競合メーカーの同等スペックのスマートフォンよりも高い。その価格差は、本質的には修理の容易さと倫理的な配慮に対するプレミアム(割増料金)である。これは同社にとって新しい問題ではなく、彼らが選んだビジネスのやり方において当然生じる性質のものだ。長年にわたり同社のコミュニティはこれを受け入れてきたが、米国市場へのデビューによって、欧州で見られたようなレベルの支持を集め続けられるかどうかが注目される。

Fairphone 6+は、同社の過去の端末と同様に、世界市場における「Galaxy」や「Pixel」、「iPhone」のような大ボリュームで販売されるわけではない。このオランダのメーカーは規模の経済(スケールメリット)を十分に享受できておらず、これも販売価格が高くなる要因の一つとなっている。また、多くの人にとって馴染みのある、ありふれた既製品の部品を使用せざるを得ないという制限もある。本機は、広く知られた「Snapdragon 7s Gen 4」チップセット、120Hzのアダプティブリフレッシュレートに対応した6.3インチのOLED(有機EL)ディスプレイ、および50メガピクセル(5000万画素)のメインカメラセンサーを搭載している。これらはすべて非常に標準的な仕様であり、スマートフォンに対する基本的な期待に応えるものだ。6+は、同社独自のユニークな機能をいくつか追加する前の段階で、すでにこれらの基本要件を容易に満たしている。

Fairphone 6+が際立っている分野もいくつかある。最も顕著なのは、取り外し可能なバッテリーを採用している点だ。容量は4415mAhと控えめだが、その理由の一部は、プラスチック製のバッテリーケースや、複数回の着脱に耐えうる電気コネクタに必要な追加の容積によるものだ。また、最新のシリコン負極(シリコンカーボン)技術も採用されていない。このスマートフォンは一般的な1日の使用には耐えられるものの、余裕はほとんどない。長所としては簡単に交換できる点だが、このモデルでは背面プレートがプラスチックの爪ではなく2本のネジで固定されているため、オフィスなどで瞬時に交換するというわけにはいかない。

FairphoneはFairphone 6+向けに別の背面カバーも用意している。標準的な面一の装着タイプに加え、指を通すループと、首から端末を下げるためのランヤード用スペースを一体化したタイプもある。日常的に使うものではないが、長旅、コンサート、フェスティバルに出かける際には、端末を安全かつ取り出しやすく保つうえで非常に有用だろう。背面にクレジットカードホルダーを組み込んだ第3の選択肢も、発売時から用意されている。

Fairphone 6+の右側面にはスライド式スイッチがある。初期設定では、これはFairphoneの「Moments(モメンツ)」ソフトウェアに割り当てられており、多くのアプリをミニマルなUIの背後に隠す。ミニマリズムの潮流を意識しているのは確かだが、スマートフォン上ではごく軽い実装にとどまる。筆者が評価しているのは、このスイッチを素早く別の切り替え機能に再割り当てできる点だ。懐中電灯、おやすみモード、夜間閲覧向けのブルーライトフィルターなどの機能に設定でき、筆者はブルーライトフィルターを好んで使っている。

Fairphone 6+のソフトウェア・エコシステムとプライバシー重視のOS

米国市場に参入する消費者は、Googleの標準的なAndroid、またはプライバシーを重視した「e/OS/」オペレーティングシステムのいずれかを選択できる。これにより、端末のハードウェア思想に合致したモジュール式のソフトウェアアプローチが提供される。

FairphoneはOSの選択肢も提供している。標準的な選択肢は、Google仕様のAndroidだ。これには、一般的な消費者が期待するChrome、YouTube、Gmailなどの標準アプリが含まれているが、Googleスイートのそれ以外のアプリは搭載されていない。Fairphoneが追加しているのは「My Fairphone」というアプリ1つだけだ。それ以外は、購入時のままで非常にクリーンな使用感となっている。

Fairphone 6+は、人気のOS選択肢である「e/OS/」搭載モデルも用意されている。これはAndroidオープンソースプロジェクト(AOSP)をベースにしており、Google Play関連のソフトウェアを排除し、プライバシー保護を設計の重要原則の1つとするエコシステムを提供している。この2つの組み合わせは自然なものだが、e/OS/を最大限に活用するためには、通常のGoogle版Android以上の、ある程度の知識が必要となる。

Fairphone 6+が直面する課題

Fairphone 6+は、同社の製品ラインナップの中でも特に魅力的な選択肢の1つだ。その理由の一部は、他のメーカーがストレージやメモリのスペックを抑えつつあることにある。6+の12GBのメモリと256GBのストレージは、競合製品と比較しても遜色なく、microSDによるストレージ拡張に対応している点も、一部のユーザーには歓迎されるだろう。実用的なSnapdragon 7チップセットと組み合わせることで、優れた使用感を提供する実力派のスマートフォンに仕上がっている。

修理の容易さと、予備部品を確実に入手できる公式ルートが確保されていることを加えれば、この端末は、Fairphoneが選択肢に加わって以来のどの年よりも、2026年の経済状況がもたらす圧力に適しているように感じられる。Fairphone 6+は、消費者に実用性と利便性を提供する、クリーンでシンプルなスマートフォンである。

(Forbes.com 原文)

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