2013年9月10日にiPhone 5Sを発売した際、Appleは内蔵型の指紋認証センサーを導入した。Touch IDと呼ばれるこの機能により、ユーザーは4桁のPINの代わりに簡単なジェスチャーでiPhoneのロックを解除できるようになった。また、生体認証を市場にもたらした。
これは、スマートフォン時代を形づくった瞬間を振り返る「30 Days of iPhone」の19日目である。
Appleはどのようにして指紋をiPhone内に安全に保存したのか
Appleが2012年にAuthenTecを3億5600万ドル(約559億円)で買収した後、指紋リーダーの導入は時間の問題だった。Appleは、指紋をスキャンするため、この技術をレーザーカットされたサファイアクリスタル製リングの内側に搭載した。
Appleは、すべての処理と保存をiPhone上で完結させた。ユーザーデータがクラウドに送信されたり、クラウドに保存されたりすることはなかった。その代わり、暗号化されたデータをApple Silicon A7内のSecure Enclave(セキュアエンクレーブ)に送った。このデータは、ファーストパーティー製アプリにもサードパーティー製アプリにも直接アクセスを許すことなく、端末内で指紋を照合するために使われた。
これは消費者にとっての勝利であり、スマートフォンのセキュリティは向上した。多くの消費者は、速度と使いやすさを理由にPINコードの利用を避けていた。Touch IDはほぼ瞬時に動作した。強固なオンデバイス暗号化により、アプリはユーザーの本人確認を行えるようになり、iPhoneは安全なモバイルコマース端末となった。
iPhoneのTouch IDがモバイルセキュリティに与えた長期的影響
Touch IDのレガシーは、Apple製に限らず、無数のスマートフォンに表れている。iPhoneではFace IDが主流になったが、Touch IDは現行のiPad Air、発売されたばかりのiPhone Duo、そしてMacのキーボードに残っている。Touch IDはプライバシーに対する期待を変え、アプリが認証のためにハードウェア暗号化を利用できるようにした。それは当時も、そして今なお、信頼に基づくシステムの構成要素の1つである。
これは「30 Days of iPhone」の19日目である。昨日は、フラットUIの導入と、それがハードウェアとソフトウェアをどのように近づけたかを取り上げた。



