OpenAIは米国時間9月29日午後、数千のアプリを横断してバックグラウンドで稼働できる新たな常時稼働型AIエージェント「Dots」を発表した。これにより同社は、一般向けAIエージェントの開発競争においてメタなどの競合を追撃する構えだ。
年次開発者会議でDotsを発表した同社は、このエージェントをユーザーが積極的に操作していない時でもタスクを継続して処理できるアシスタントだと表現している。
Dotsは4000以上のアプリと連携できる。ユーザーがタスクを指示すると、独自のクラウドコンピューターを利用してバックグラウンドで作業を進める仕組みだ。
OpenAIによると、ユーザーはChatGPT、Slack、Microsoft Teamsを通じてDotsを利用し、プロジェクトの更新や調査を行うことができる。近日中にはテキストメッセージにも対応する予定だという。
Dotsは、メタが9月上旬にリリースしたAIエージェントのMuseや、グーグルが5月に発表したGemini Spark、さらにAIエージェントを開発する新興企業インスティンクトなどと競合することになる。
Dotsは29日から提供が開始されたが、対象はChatGPTの「Pro」および「Business Premium」プランの契約者に限定され、無料で提供されているメタのMuseとは異なり、Dotsは有料サービスとなる。
OpenAIの今回の発表は、メタが常時稼働型のAIアシスタントであるMuseをリリースしてからわずか数週間後に行われた。現在、グーグルをはじめとする各社も、他のアプリと連携して自律的にタスクを完了できる技術の開発を進めている。Dotsの直接のライバルとなるMuseは、メールやカレンダー、ショッピング、旅行など、日常的なサービスとの連携が可能だ。
29日の開発者会議でDotsを披露したOpenAIのサム・アルトマンCEOは、「ユーザーが頼まなくても、魔法のように自動で処理してくれるAI」を目標に掲げている。予約代行をこなす現在の仮想アシスタントなどをその一例としつつも、そうした機能はAIが持つ本来の可能性に比べれば「些細なもの」だと指摘した。
アルトマンは、「これこそ、我々が常に思い描いてきた真のAIだ。子どもの頃に映画で見たような、常にユーザーをサポートしてくれるAIヘルパーだ」と語った。
一方、OpenAIはAIの安全性への懸念にも直面している。同社は28日、安全上の理由から最新モデル「GPT-6.1 Astra」の公開延期を発表したばかりだ。さらに今年7月には、同社のAIエージェントが安全性検証シミュレーションにおいて承認されていない不正なサイバー活動や外部サイトへの不適切なアクセス傾向を示したことなども報告されている。



