米国時間9月25日、オラクルが米証券取引委員会(SEC)に提出した年次委任状勧誘書類(プロキシ・ステートメント)によって、CEOと従業員の報酬比率が極めて大きいことが明らかになった。同資料では、経営陣交代に伴う報酬体系として、新たな共同CEOに約9億ドル(約1420億円)相当のストックオプション(または株価連動報酬)が付与されたことも示された。
同社の創業者のひとりで最高技術責任者(CTO)兼執行会長を務めるラリー・エリソンは、個人融資の担保としてオラクル株6700万株を追加設定し、担保総数を4億1300万株に拡大した。担保に供された株式は前年の3億4600万株から4億1300万株に増え、提出日の終値ベースで総額約566億ドル(約8兆9400億円)に相当する。
委任状勧誘書類では、エリソン関連の事業体が2026会計年度に約3230万ドル(約51億円)相当のオラクル製品・サービスを購入したことも開示された。このうちエリソン技術研究所(EIT)だけで約2200万ドル(約34億8000万円)を占めた。エリソンは2015年に同研究・慈善団体を設立している。一方、オラクルはスポンサー契約に基づき、エリソンが手掛ける国際セーリングリーグ「SailGP(旧F50)」事業に約750万ドル(約11億9000万円)を支払った。
オラクルのクラウドインフラに関する開示をめぐる集団訴訟では、今年12月に全面的な書面提出が予定されている。その結果次第で、エリソンおよび共同CEOのクレイ・マグアーク、マイク・シシリアを対象とする証拠開示(ディスカバリー)手続きに進むかどうかが決まる可能性がある。原告側は訴訟で、オラクルが人工知能(AI)事業拡大によって生じた財務上の負担を隠していたと主張している。
サフラ・キャッツは2025年9月、オラクルの最高経営責任者(CEO)を退任し、マグアークとシシリアが後任に就いた。両CEOへのオプション付与は昇進に伴う一度限りのパッケージと位置付けられたが、権利行使価格(ストライク・プライス)が308.46ドルに設定されており、当時の株価水準を大きく上回っていたため、両氏とも現時点ではこのオプションから利益を得ていない。同社株価は、9月28日時点で133ドル前後にあり、年初の195.71ドルから30%超下落している。なお、オラクル株は昨年9月に過去最高値の308.66ドルを付けていた。
フォーブスは、9月28日午後の時点におけるエリソンの純資産を1767億ドル(約27兆9000億円)と推定しており、世界で8番目に裕福な人物にランキングされている。



