健康

2026.10.04 11:15

自宅でトマト栽培と交流、カゴメが実証した心の健康と集中力改善

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自宅でトマトを苗から育て、同じくトマトを栽培している人たちと交流することにより、心理的、社会的な主観的健康が高まることが、カゴメの実験で実証された。

カゴメは千葉大学と共同で、製造業、情報通信業、健康保険組合などの7企業1団体に勤める18歳以上の男女1110人に、5月末からトマトが収穫される8月末まで、自宅で1人に1本ずつトマトの苗を育ててもらった。同時に、参加者がトマト栽培に関する話を楽しめるオンライン掲示板を設置した。この「園芸プログラム」の前後に、参加者にはストレスに関して、また社会的健康、心身の健康、心理的資源(自己肯定感や自己効力感)に関する自己評価をしてもらった。

その結果、「怒り-敵意」、「混乱-当惑」、「抑うつ-落ち込み」、「疲労-無気力」、「緊張-不安」というネガティブな感情を示す5項目が、プログラム前に比べてプログラム後は統計的に大きく低下していた。また、「活気-活力」、「友好」という2つのポジティブな感情は大きく高まっていた。

さらに、「社会的健康(家族との交流満足、仕事での交流満足)」、「心身の健康(ストレス、現在の気分、主観的健康観)」、心理的資源(自己肯定感、自己効力感)、「就業意欲(仕事への集中力、仕事への活力)」の各項目も、みな統計的に大きく改善していた。

植物を育てることがストレス解消や疲労回復に効果があることは、古くから知られていた。1984年、当時ハーバード大学教授だった生物学者、エドワード・ウィルソンが「バイオフィリア仮説」(人は自然や他の生物に結びつきを求める本能があるとする説)を提唱して以来、数々の研究が行われ、その効果が実証されてきた。だが、植物を育てる人たちの交流の場を設けてその効果を含めた検証が行われた例は、これまでになかった。

この実験の結果は、客観的な測定によるものではなく、あくまでも自己評価だが、自分の心の状態は自分がいちばんよくわかるものだ。しかし、これほど見事な結果が示されるとは驚きだ。カゴメはこの研究結果を踏まえて「健康経営や従業員エンゲージメント向上に取り組む企業などに対し、従業員のメンタルヘルス向上やコミュニケーションの活性化が期待できる野菜栽培を通じた園芸プログラムを提供してまいります」と話している。

トマトだけでなく自宅で野菜を育て、同じ野菜を趣味で育てている人たちとネットでつながって話し合うだけでも効果が期待できそうだ。それなら今すぐ始められる。

出典:カゴメ 野菜栽培を取り入れた園芸プログラムが勤労者のストレス軽減とコミュニケーション活性化に有意な効果~ 千葉大学との共同研究で確認、健康経営や従業員エンゲージメント向上への活用に期待 ~

文 = 金井哲夫

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