贈り、贈られたモノや体験は、人生を変えるほどの力を持つことがある。企業のトップ、リーダーたちが経験した、モノや体験に介在する特別な思い入れを紹介する。自身の生き方、サクセスストーリーにも影響を及ぼしたであろう「GIFT」の逸話には人間味あふれる姿がある。希薄化も言われる現代の人間関係とは異なる、特別な関係だ。
THE GIFT #40
山本直樹
ロクシタンジャポン代表取締役社長
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ギターの裏は「寄せ書き」で埋め尽くされている。
今もメンテナンスをしながら大切に愛用中。
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現在、私が代表を務めるロクシタンジャポンは、ギフト需要の多いブランドだ。「使うたびに、その香りで贈ってくれた人を思い出す」という声をお客様からいただくと、“モノを通じて、大切な人のことを思う”ことこそ、ギフトの醍醐味であると再認識する。
私自身にも、人生の宝物となっているギフトがある。前職の仲間から贈られたギターだ。
数年前、ある企業で改革を率いる機会を得たが、その道のりは決して平坦ではなかった。チームに向き合い、チームで成果を出すことにこだわってきた私は、この経験を通じ、多くの困難を乗り越えてこそチームは大きく成長するのだと、確固たる自信と学びを得た。
会社を離れるとき、チームの仲間たちからサプライズで贈られたのが、このギターである。裏側には一人ひとりの寄せ書きまであり、とても嬉しく心に残るギフトになった。
共に困難を乗り越えた彼らは、大切な戦友であり、かけがえのない財産だ。今もギターを手に取り、びっしりと書かれたメッセージや名前を目にするたび、当時の記憶がよみがえる。そして、思うのだ。結局仕事において最後に残るのは、人と人とのつながりであると。
やまもと・なおき◎1971年鳥取県生まれ。94年にファーストリテイリング入社。その後、大手グローバルSPA企業にて、店舗運営、商品戦略、海外事業に従事。2021年に良品計画へ移り、23年に上席執行役員として衣料・雑貨、海外事業を管掌。事業成長に貢献。26年1月から現職。



