DXだペーパーレス化だと騒がれていたのがずいぶん前のように感じられるが、従業員数100人以下の中小企業のほぼ半数がまだDXに取り組んでおらず、海外から大きく立ち遅れている(情報処理推進機構『DX 動向 2025 – 成長のための DX に求められる取組』より)。そんな状況にAIがやって来た。個人的に生成AIを使う人が増えているため、DXよりAIのほうが受け入れやすいかもしれない。しかし業務に導入するとなると、そこには大きな壁が出現する。また、DXもAIトランスフォーメーション(AX)も本格的導入になかなか至らない日本の中小企業ならではの事情もあった。
AI導入を邪魔する中小企業の壁
中小企業のDXを支援するフォーバルGDXリサーチ研究所は、全国の中小企業経営者1653人を対象に「2026年度第1回 中小企業経営実態調査」を実施。そこから、中小企業のAI導入に関するデータを公開した。それによると、AIの「仕組みやメリットを深く理解し、業務にどう適用できるかを把握している」企業は22.7%、「概要は知っているが自社事業への適用方法までは理解していない」企業が43.8%と、まあまあ知っている割合が66.5%と悪くない結果が示された。

ところが、AIを実際に事業に導入している割合は36.9%に留まる。試験運用中が20.1%だが、「必要だと思うが導入できていない」、「導入するつもりはない」という企業が4割を超えた。

理解度という観点から見ると、「仕組みやメリットを深く理解し、業務にどう適用できるかを把握している」と答えた企業のAI導入率は80.8%となり、「概要は知っているが自社事業への適用方法までは理解していない」企業では14.2%と大きく差が開いた。



