米映画館大手AMCエンターテインメント(AMC)の株価は、米国時間2026年9月28日に約12%上昇し、取引時間中に15カ月ぶりの高値を付けた。9月21日に発表した債務借り換えを受けて続いていた株価上昇が、さらに勢いを増した。
借り換え発表後の上昇が加速、15カ月ぶり高値
AMC株は9月28日の取引時間中に一時1株3.40ドルまで上昇し、2025年6月以来の高値を付けた。2026年に入ってからの最高値も大きく更新し、通常取引の終値は前営業日比11.6%高の3.28ドルだった。1月中旬の1.60ドル前後と比べると、取引時間中高値の3.40ドルは約113%高い。
AMCは9月21日、39億7000万ドル(約6233億円)規模の債務借り換えを発表した。既存債務を新たな社債や融資に置き換え、返済時期を先送りする計画だ。
新規社債と長期融資で既存債務を借り換え
借り換えには、返済順位が最も高い第1順位の長期融資8億5000万ドル(約1335億円)が含まれる。これに次ぐ第2順位の長期融資は11億2000万ドル(約1758億円)で、さらに2031年償還の第1順位担保付社債20億ドル(約3140億円)を発行する。
借り換えによってAMCは既存債務の返済期限を2年延長し、調達した資金を既存債務の買い戻しなどに充てる。取引は9月28日時点でまだ完了していない。AMCは9月23日、20億ドルの第1順位担保付社債の利率を年8.875%と公表した。8億5000万ドルの第1順位の長期融資は、SOFR(担保付翌日物調達金利)に4.50%を上乗せした金利となる。これらの取引と11億2000万ドルの第2順位の長期融資は、10月5日ごろの完了を予定している。
第2四半期決算はウォール街の予想を上回る
AMCが7月20日に発表した2026年第2四半期決算は、ウォール街の予想を上回った。売上高は16億ドル(約2512億円)、調整後1株当たり利益(EPS)は0.14ドルだった。米国外市場の入場者数は前年同期比17.9%増えた。
純損失は前年同期の470万ドル(約7億3790万円)から1140万ドル(約17億8980万円)へ拡大した。債務再編に伴う損失など、営業外費用が響いた。
ヒット作が相次ぎ2026年の映画興行も好調
2026年は映画市場も好調だ。『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』『トイ・ストーリー5』『オデュッセイア』などが多くの観客を映画館へ呼び込んだ。3作品の2026年の米国内興行収入は、合計20億ドル(約3140億円)を大きく上回った。チケット価格の上昇に加え、IMAXなどのプレミアム上映も興行収入を押し上げた。
12月18日に大型2作品を同日公開
12月18日には『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』と『デューン 砂の惑星 PART3』が同日公開される。2作品を続けて鑑賞する組み合わせは「デューンズデイ(Dunesday)」と呼ばれ、観客の関心を集めている。2023年には、『オッペンハイマー』と『バービー』の同日公開をきっかけに「バーベンハイマー」が広がった。デューンズデイは、それに似た現象だ。



