トランプ大統領がAI規制機関の設置を見送ったと報じられてから1週間後、AI開発大手3社は、自分たちで規制機関を立ち上げる方向へ動いた。
グーグル、OpenAI、アンソロピックは、最も高性能なAIモデルの安全ルールを策定する共同機関を設ける計画だと、ジ・インフォメーションが2026年9月24日に報じた。仮称は「フロンティアAI標準機関(Standards Authority for Frontier AI)」で、3社は2026年末か2027年初めまでの発足を目指している。
規制対象となる3社自身がルールを策定できることは、3社の株主にとって朗報だ。
自主規制機関はモデル試験・安全問題の報告・外部監査を対象に
手本となるのは、米国の証券会社が加盟し、業界を自主規制する非政府機関、金融業規制機構(FINRA)だ。報道によると、新機関は次の基準を定める。
・モデル公開前の試験
・安全上の問題が起きた際の報告
・AI研究所を監査する外部機関の認定
3社は新機関の運営責任者として、スリラム・クリシュナンに就任を打診した。クリシュナンは2026年6月までホワイトハウスのAI担当上級顧問を務め、退任時に「AI版の米食品医薬品局(FDA)は設けない」と述べた。バイデン政権で科学技術政策を担ったアラティ・プラバカー、元米国務長官のコンドリーザ・ライス、投資家のデービッド・フリードバーグにも役職就任を打診したと報じられている。
協議は2026年7月に始まった。グーグル・ディープマインド(Google DeepMind)共同創業者兼会長で、アルファベット首席科学者のデミス・ハサビスが、最も高性能なAIモデルを審査できる米国主導の機関を提案したことがきっかけだった。



