ビジネス

2015.12.26

6歳児が生んだハンドメイド企業 バーニーズNYに出店開始

entrepreneur kids / Shutterstock

起業するのに年齢は関係無い。アメリカでは夏になると、子どもたちが小遣い稼ぎや寄付金集めのためにレモネードを売る、レモネードスタンドがあちこちに出現する。その経験をきっかけにビジネスの面白さに目覚め、起業する子供たちも多い。

6歳の起業家、ライリー・キネイン・ピーターソンのビジネスも、レモネードスタンドから始まった。ジョージア州アトランタに住む彼女はアクセサリーブランドLittle Luxの創業者だ。2人いる父親のうち1人、ジョンがGunner and Luxという名のブランドで手作りネックレスを販売しており、ライリーは3歳の頃からその仕事を手伝ってきた。

アンティークショップや蚤の市、リサイクルショップで父親のネックレスの材料になるキラキラしたものを見つけることが得意だった彼女は5歳の時、自身のネックレス作りを開始。可愛い動物のモチーフやタッセル(房飾り)を取り入れた同世代向けのユニークなネックレスを考案した。それらに1個10ドルの値段をつけ、1杯25セントのレモネードスタンドに並べたところ、飛ぶように売れたという。父のジョンがその様子をインスタグラムに投稿すると、アトランタのショップから取引依頼が来た。

現在、Little Luxのネックレスは米国内外の110の店で販売されている。高級百貨店バーニーズ・ニューヨークではこの冬、特設コーナーを展開中だ。「本当に必要なことはすべて幼稚園で学んだ」と言ったのは作家のロバート・フルガムだが、ライリーが6歳にして学んだこととは? 

————どこから制作のインスピレーションを受けますか?
たくさんの本。1日に最低10冊は読みます! お父さんも毎晩3冊読んでくれます。塗り絵の本から色使いのアイデアが浮かぶこともあります。チーターなどの格好いい動物もアイデアのもとになります。

————ビジネスを成功させる秘訣は?
いい人と組むこと。私がネックレス作りに飽きた時は、他の人たちに手伝ってもらいます。またコストを抑えるために、材料はお父さんがネットでまとめ買いしています。そうすることで儲けが多くなり、ますます(ブランドが)大きくなります!

————初めて従業員を雇った時に出した採用条件は?
まず「ネックレスが大好きですか?」と聞きました。その次の質問は「オレオとレディー・ガガとテイラー・スウィフトは好き?」(仕事中にオレオを食べ、彼女らの音楽を聴くので)。もちろん一番重要な質問は「あなたはよく働きますか?」です。

————どのようにワーク・ライフ・バランスを保っていますか?
ネックレスのデザインと制作は放課後にしています。週末も少しやります。でも学校の勉強と遊びが優先です。楽しみはテニスとスペイン語のレッスン。またガール・スカウトに入っていて、今は演劇の練習をしています。屋外で過ごすのが好きです。外にいるとネックレスのいいアイデアが浮かびます。

————取引相手とのミーティングで学んだことはありますか?
バーニーズの優しい人たちをはじめ、私のネックレスを販売している人たちと会って話すのは本当に楽しいです。彼らからたくさんのことを学んでいます。皆、私を大人と同じように扱ってくれます。バーニーズの子ども用品のバイヤーは私に、この秋は何が売れると思うか聞いてきました。私が、「言ったことは実行するタイプ」だと彼らはわかっていて、それがバーニーズでの売り上げが伸びた理由だと思っています。

ライリーの次なる野望は、ブランドをさらに大きくして、取り扱い店舗の数を増やすことだという。起業家のメリットは、自分の道を自分で選べることだ。たった6歳の彼女は「私、有名になれるかも」と笑う。その夢はきっと実現するだろう。

編集=海田恭子

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