バイオメトリック企業Motusは、5つのセンサーを搭載したウェアラブルシステムを発表した。同社のジョー・ノーランCEOによると、このシステムはBluetooth対応のアプリと特許取得済みの生体力学エンジンを使い、関節にかかる負荷数値を最大100種類測定可能。バッティングやピッチングに重要な筋肉への負荷を測定できる。
「アスリートの体にマーカーを付け、その情報をもとに3Dで動きを再現するような映像は見たことがあるかもしれない。我々はセンサーによって得られた情報と物理演算エンジンで動きを再現している」とノーランは説明する。
センサーは豆粒ほどの大きさで、肘の内側に1つ、コンプレッションシャツの中に3つ、そしてスパイクに1つ取り付けることにより、歩幅や骨盤回転、運動の連鎖や腕への負荷などを測定できる。2014年に発表された最初のモデルはメジャーリーグの27チームで使用されており、ピッツバーグ・パイレーツでセンターを守るアンドリュー・マカッチェンも利用者の1人だ。
「私たちはMicrosoft Kinectのようなインタラクティブなテクノロジーをいかに活用できるか、そのデータをどのような形でアスリートに提供できるか、多くの時間を割いて考えた」とノーランは言う。
同社は2012年から、メジャーリーガーがヒジの靱帯を損傷しトミージョン手術を受けていることに着目し、2014年にセンサーを1つ搭載した製品を発表した。
「ラボからは当時活用できなかった貴重な情報が他にもあるとの報告があった。ここ1年間、生体力学センサーを進化させるために複数のセンサーで測定するシステムに取り組んできた」とノーランは語る。Motus社はこのシステムを他のスポーツに応用する取り組みも進めている。