働き方

2026.10.03 18:00

上司がいる日を狙って出社。キャリアを守る新トレンド「ビルボード・デイズ」

stock.adobe.com

stock.adobe.com

まず登場したのは「コーヒー・バッジング」だった。社員がオフィスに顔を出し、社員証をスワイプし、コーヒーを片手に持って出社義務を果たしたところで、自宅に戻って仕事をするというものだ。そして今、また別の職場行動が広がりつつある。今度はオフィスから逃れることよりも、「しかるべき人物に自分の姿を確実に見てもらう」ことに主眼が置かれている。それが「ビルボード・デイズ(Billboard Days)」だ。

米IT機器・会議ソリューション大手のオウル・ラボ(Owl Labs)が実施した最新調査によると、米国のナレッジワーカーの48%が、上級リーダーやクライアントが出社する日に合わせて意図的にオフィス出社日を選んでいる、あるいは選ぶ予定があると回答した。言い換えれば、社員はもはや「いつオフィスで働くのが最も生産的か」だけを考えているのではない。「いつなら自分の存在に気づいてもらえるか」も同時に考えているのだ。

これは、筆者が以前Forbesで取り上げたトレンドの興味深い進化形と言える。「2026年、『コーヒー・バッジング』が復活する4つの理由」と題した記事では、出社義務を形だけ満たすためにオフィスに短時間顔を出し、その後は自宅で仕事に戻る労働者について書いた。コーヒー・バッジングは主にコンプライアンスへの対応だった。一方、ビルボード・デイズは「可視性(見られること)」を目的とする。

この違いは、2026年の労働のあり方について多くを物語る。社員は「どこで働くか」だけを交渉しているのではない。可視性がキャリアの安全性、評価、昇進にどう影響するかを考えているのだ。

労働者が「ビルボード・デイズ」を実践する理由

Owl Labsは「2026 State of Hybrid Work Report」のため、フルタイムで働く米国のナレッジワーカー2000人を対象に調査を行った。35%は依然として柔軟な働き方をしているが、オフィス出社率は1年前の63%から65%に上昇している。

しかし、オフィス回帰(RTO:Return-to-Office)は、なぜ人々がオフィスにいる必要があるのかという古い前提を必ずしも復活させたわけではない。企業がRTO方針を維持する理由を尋ねたところ、76%が「リーダーシップによる監督」を挙げ、「生産性と協働」を挙げた74%をわずかに上回った。71%は「顧客サービスと企業文化」を指摘した。

次ページ > 「ビルボード・デイズ」を実践している人の40%は、管理職だ。

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事